オリックス・金子、絶対エースに唯一の不安 残り試合どこで登板する?

2014.10.02


残り3試合中での金子の登板が優勝のカギを握る【拡大】

 

 オリックス・金子千尋投手(30)が9月30日の楽天戦(コボスタ宮城)に先発し、7回9安打3失点の粘投。両リーグを通じ最多の16勝目(5敗)を挙げた。

 オリックスは10月2日の首位・ソフトバンクとの直接対決(ヤフオクドーム)で勝つか引き分ければ、その後の残り2試合(いずれも楽天戦)に18年ぶりのリーグ優勝の可能性がつながる。

 “絶対エース”金子は当初、ソフトバンク戦での先発が濃厚だったが、チームが9月26日から3連敗して直接対決を待たずにV逸が決まる可能性が生じ、中5日でこの日の先発に回った。問題は、残り試合のどこで金子が登板するかだ。

 「言われたところでやるのが選手だと思っている。どこでも投げられる準備をする」と本人はいうが、中5日で10月6日の楽天との今季最終戦(コボスタ宮城)先発に備えるのが常識的な戦略だ。が、ここまで来たら中1日で天王山に中継ぎ登板する可能性もある。

 だが、金子は無理が利くタイプではない。プロ入り当時から右ひじの故障が影を落としていた。2011年2月には右ひじ遊離軟骨除去手術を受けて出遅れ、翌12年には再三右腕に異常を訴え9試合の登板に終わった。

 今季も中6日以上空けると好投、中5日だと打ち込まれるケースが目立つ。今季9度目の中5日となったこの日も調子は悪かった。2回に先制され、7イニング中5度も先頭打者の出塁を許した。同僚の糸井と激烈な首位打者を演じている楽天・銀次とは3打席対戦し2安打と振り逃げ。

 「銀次にはいろんな意味で打たれたくなかった。自分にイライラする所があった。チームが勝てたことが一番だが、今日のような投球をしているようでは良くはない」と首をひねった。

 中1日はもちろん、満を持して中5日で今季最終戦に臨んだとしても、エースに一抹の不安は残るのだ。だが逆に言えば、金子にとっては、唯一足りなかった“タフ”なイメージを手に入れるチャンスである。

 勝利数、防御率、奪三振数の3部門でリーグトップ。沢村賞の有力候補でもあるエース右腕が、悲願の優勝を引き寄せて“伝説”となれるか。 (宮脇広久)

 

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