中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > 大リーグ > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【大リーグ】

青木が9回同点犠飛! ロ軍がサヨナラ勝ちで地区S進出

2014年10月2日 紙面から

◇ロイヤルズ9−8アスレチックス

 29年ぶりのポストシーズン(PS)でロイヤルズが劇的勝利を収めた。9月30日(日本時間10月1日)、地元でのアスレチックスとのワイルドカード(WC)ゲームで延長12回の末に9−8で逆転サヨナラ勝ち。1点を追う9回に青木宣親外野手(32)の犠飛で同点に追いつき、延長12回2死二塁からサルバドール・ペレス捕手(24)が左翼線を破って4時間45分の熱戦に終止符を打った。ロ軍の7盗塁はPSタイ記録。得意の機動力で総力戦を制し、2日(同3日)から始まるエンゼルスとの地区シリーズに駒を進めた。

 球史に残る一戦に、青木もその名を刻んだ。延長12回、試合開始から4時間45分。ペレスが左翼線にサヨナラ安打を放つと、青木もベンチから飛び出し、雄たけびを上げながら二塁後方に咲いた歓喜の輪へ一目散に走った。怒号のような歓声が鳴り響く中、顔をくしゃくしゃにしてナインと肩を組み、跳びはねた。

 「野球選手になって良かった。自分の野球人生で、ここまでもつれ込む試合はなかった。本当にすごい試合だった。こういう雰囲気で野球をやりたかった」。共同電などによれば、青木は声を上ずらせた。

 土壇場の一振りで試合を振り出しに戻した。6−7の9回1死三塁。4万502人の満員観衆から、祈りを込めた“ノリコール”が響き渡る。青木は「ビンビン伝わっていた。ここで何とかしなければ」と奮い立った。守護神ドゥーリトルが厳しく内角を突いた93マイル(約150キロ)直球を、右翼深くまで運ぶ同点犠飛とし、「自分を信じることができた。意外と冷静だった。いい仕事ができた」と自賛した。

 大逆転劇の鍵は機動力だった。7回終了時点で3−7。米記録専門のエライアス社によれば、PSの「勝てば勝ち抜け、負ければ敗退」という試合で、8回以降に4点差以上の逆転勝利は史上初。チーム7盗塁はPSタイ記録で、青木を含む7選手の盗塁と、8回の1イニング4盗塁は、ともにPS新記録となった。

 PS初采配だったヨースト監督も感無量だった。「これほど信じられない試合に関わったのは初めて。ファンの歓声も信じられないほどだった。うちの連中はどんな劣勢でも決して諦めないし、打ちのめされない。グレートなゲームだった」

 試合後のクラブハウスでは、WCが決定した2日前に続き、シャンパンファイトが繰り広げられた。「何回やっても最高」と青木。3度目の美酒を目指し、次は地区シリーズの舞台となるエンゼルスの本拠地アナハイムに乗り込む。

 

この記事を印刷する

PR情報

おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ