【大連=森安健】米国の複数の大学で、中国政府が全面的に出資する中国語教育機関「孔子学院」を閉鎖する動きが広がってきた。先週、シカゴ大学がキャンパスの孔子学院との契約を更新しないと発表したのに続き、2日までに米ペンシルベニア州立大も年内の閉鎖を決めた。
孔子学院は全米90校を超す大学にある。「親中派」を増やしたい中国政府の対外ソフトパワー戦略の要だが、孔子学院内ではチベットや天安門事件に関する議論はタブー視されており「学問の自由をないがしろにしている」(米大学教授協会)との批判は根強い。
孔子学院はいずれも大学側と5年契約を結んでおり、今回の香港デモに対する中国政府の対応次第では、全米の大学で更新拒否の連鎖が広がる可能性がある。
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