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02 Oct 2014 12:01

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NMB48、新センターに白間美瑠&矢倉楓子起用の意図は? AKB48グループは“育成フェーズ”突入か

リアルサウンド 10月2日(木)7時0分配信

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NMB48、新センターに白間美瑠&矢倉楓子起用の意図は? AKB48グループは“育成フェーズ”突入か

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NMB48、新センターに白間美瑠&矢倉楓子起用の意図は? AKB48グループは“育成フェーズ”突入か
NMB48『世界の中心は大阪や~なんば自治区~ 通常盤Type-N』(laugh out loud records)

 NMB48が9月30日、パシフィコ横浜国立大ホールで初の全国ツアー『世界の中心は大阪や〜なんば自治区〜』の最終公演を行い、11月5日にリリース予定の10thシングルの選抜メンバーをサプライズ発表した。

 同公演では10thシングルの選抜メンバーとして、白間美瑠/矢倉楓子/山本彩/渡辺美優紀/柏木由紀/山田菜々/薮下柊/渋谷凪咲/吉田朱里/上西恵/藤江れいな/梅田彩佳/村瀬紗英/小谷里歩/加藤夕夏/谷川愛梨/門脇佳奈子/木下百花/市川美織/高柳明音/久代梨奈/西村愛華の22人が名前を呼ばれたあと、センターはこれまでグループを支えてきた山本や渡辺ではなく、白間と矢倉の“Wセンター”になると明かされ、会場は驚きの声に包まれた。

 今回の次世代メンバー2人をWセンターにするという動きは、NMB48にとって世代交代を思わせる人事という声が強いなか、『「アイドル」の読み方: 混乱する「語り」を問う』の著者であり、AKB48グループに詳しいライターの香月孝史氏は「AKB48グループ全体として、このやり方が定着してきている」と述べる。

「HKT48の『控えめI love you !』ではセンターに兒玉遥が初起用されたり、AKB48の38thシングルは宮脇咲良と渡辺麻友のWセンターと明かされるなど、グループ全体として中核メンバーを引き立て役に回し、次世代メンバーの認知度を広めつつ次のチーム・グループカラーを見つけていくというタームに突入しています。ことNMB48においても、山本と渡辺は長く中心メンバーとしてグループを支えながら、今や全国区に名の知れたタレントに成長しているため、次世代メンバーを育成するという役割を与えられたのでしょう」

 また、同氏は新センターの白間と矢倉の起用について「妥当な判断」としたうえで、今回の起用は次世代メンバー全体に新たな展望を与えたのではないかと続けた。

「白間はNMB48の1期生として初期から活躍しているメンバーで、最近は『高嶺の林檎』のカップリング曲『山へ行こう』単独センターを務めるなど、次世代メンバーの中でも急先鋒として活躍してきた一人です。また、先日AKB48の38thシングル選抜にも抜擢されていたり、『選抜総選挙』のガイドブック『AKB48総選挙公式ガイドブック2014』の表紙にも起用されるなど、AKB48グループ内でも急速に知名度が上がっています。矢倉については、チームMでセンターとしてすでに活躍しており、AKB48のチームAのメンバーも兼任するなど、2期生ながらに頭角をメキメキと現しています。総選挙では双方ともに40位台でしたが、グループ内で次世代メンバーとして真っ先に名の挙がる存在ですね。NMB48には、彼女たち2人以外にも吉田朱里や薮下柊、上西恵、渋谷凪咲、石塚朱莉といった、次の顔となり得るメンバーが沢山います。彼女たちは今回の人事で“絶対的センター・山本彩”という牙城が崩れ、『山本、渡辺の卒業まで待たずして、自分たちもセンターを担える』という自覚ができたことでしょう。公演後に、吉田はファン向けのプライベートメールでそういった旨の発言をしていましたし、早速効果が表れたといえますね」

 選抜メンバーが22人に増加したことについても、グループの層が厚くなったからだと指摘する。

「今年2月の『大組閣』で、柏木由紀や梅田彩佳が加入したことや、若手の台頭もあり、外せないメンバーが多くなった結果が今回の選抜増員に繋がっているのでしょう。AKB48本体から強力なメンバーが異動してきたことで、各メンバーの露出低下も心配されますが、NMB48の次世代メンバーは関西のバラエティー番組や『げいにん!!!3』などで各々が移籍兼任組と拮抗できる強いキャラクターや高いバラエティー力を発揮しています。今後は、必ずしも白間と矢倉の2人で固定、というわけではなく、次のシングルでは別のメンバーを起用するなど、何人かで持ち回り制にし、売上やファンの反応を見て人事を動かしていくことが予想されます。今回の動きをきっかけに、メンバーのアピールがより目立ち、グループ内での争いが活性化すると、全体のレベルが強固なものになっていくでしょう」

 最後に、各グループの動向から、AKB48グループの今後をこう予測した。

「HKT48の兒玉、AKB48の宮脇といったセンター初起用に加え、今回のNMB48で“絶対的センター”を外して若手を前面に据える施策が実行されたことにより、順序的に次に皆の視線が向けられるのはSKE48でしょう。こちらも松井珠理奈と松井玲奈の“絶対的Wセンター”が長らく定着しており、揺るぎないパワーバランスを保ってきました。その分、ファンからは若手メンバーが台頭してこないという声も少なくなかっただけに、こちらの動向にも注目したいです」

 次世代メンバーの育成は水面下で進んでいるものの、世間の認知度はまだ十分とはいえない。そんな課題を解消するための施策を実行しているAKB48グループ。SKE48の動向に注目しつつ、各グループの活動スタイルがどのように変化するのか、引き続きその動きを追いたい。

リアルサウンド編集部

最終更新:10月2日(木)7時0分

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