閣議決定訴訟:口頭弁論開かず訴え却下 東京地裁
毎日新聞 2014年10月01日 19時42分
集団的自衛権の行使を容認した7月の閣議決定の違憲性が争われた訴訟の判決で、東京地裁は1日、口頭弁論を開かずに訴えを却下した。平田豊裁判長は「具体的な法的紛争が生じているとはいえず、訴えは不適法」と述べた。
松山市の男性が安倍晋三首相を相手に、閣議決定の無効確認を求めた。判例上、裁判所が違憲審査権を行使するには具体的な争いが必要で、法令などについて抽象的な判断を示す権限はないとされる。地裁は、閣議決定だけでは国民の権利に直接的な影響を与えないと判断したとみられる。
同種訴訟は東京地裁で少なくとも他に1件あり、同様の判断が示される可能性が高い。【山本将克】