御嶽山噴火:目立つ中京圏の犠牲者
毎日新聞 2014年10月02日 11時44分
戦後最悪となる47人の死者を出した御嶽山の噴火で、長野県警は2日午前5時までに42人の身元を特定し、発表した。居住地は東は東京、西は広島と幅広いが、中でも愛知の12人など岐阜、三重を含む中京圏の犠牲者が約4割の17人に上り、多さが際立つ。
長野県木曽町観光協会によると、具体的なデータはないものの、宿泊施設の話や問い合わせの状況などから、御嶽山の観光客は普段から中京圏の人が多いという。主要登山口の最寄り駅まで名古屋から特急1本で来られるほか、高速道路を使えるアクセスの良さもあって、日帰りで登山できるのが最大の要因という。
加えて、同協会の松永新さんは、中京圏の人々が御嶽山に持つ親しみの気持ちが一因と指摘する。「3000メートルを超す御嶽山だが、東側に中央アルプスがあって東京圏から見えない。しかし南西側は開けており、愛知、岐阜からは見える。東京圏の人にとっての富士山のような存在なのでは」と話した。【飯田和樹】