今村優莉、関根光夫
2014年10月2日09時03分
御嶽山の噴火によるけが人の多くが、熱風や熱い灰を吸い込んだため、のどなどに「気道熱傷」を負っていたことが、現場で診療した災害派遣医療チーム「DMAT(ディーマット)」への取材でわかった。2005年に発足したDMATにとって初となる火山の現場。派遣された医師は、噴火災害への対応の難しさを明かした。
9月27日の噴火後、長野県からの出動要請を受け、長野をはじめ、新潟や群馬、山梨、埼玉、岐阜、東京など7都県22病院からの28チーム(1チームは医師と看護師各1人を含む5人が基本)が活動した。ほとんどはふもとの長野県立木曽病院を拠点にしたが、一部は山頂から東に5キロ余り離れた「御岳ロープウェイ」待合所に救護所を設けて、けが人を診た。
全体を指揮した佐久医療センター(長野県佐久市)救命救急センター医長の佐藤栄一医師(43)は「噴煙が上がり、噴石が飛び続け、有毒ガスや火山灰による悪影響など、どこで活動すれば安全が確保されているのか、という線引きが難しかった」と語った。
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朝日新聞社会部
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