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【芸能・社会】よみがえる魅惑の低音 フランク永井さんの60周年カバー集2014年10月2日 紙面から
2008年に76歳で亡くなった歌手、フランク永井さんのデビュー60周年を記念して、今月22日にカバー曲集2作が発売される。「函館の女」「青葉城恋唄」など初めてCD化される曲が11曲もあり、“魅惑の低音”と言われ、昭和歌謡史に大きな足跡を残したフランクさんの歌声が、あらためて注目されそうだ。 アルバムは「フランク永井 ザ・カバーズ(歌謡曲・演歌)」(44曲入り)と「フランク永井 ザ・カバーズ(ジャズ・スタンダード)」(50曲入り)の2作(ともに2枚組)。「カチューシャの唄」から始まる歌謡曲・演歌盤には、めずらしく演歌が含まれている。ムード歌謡ブームをつくり出したフランクさんは、都会的なしゃれたムードで人気を博したが、歌手生活20周年記念の10枚組LPを企画した際、本格的に演歌に挑戦していた。 「函館の女」「女のみち」など、いわゆるド演歌も、フランク調の歌となって楽曲、ボーカルの魅力にあふれた仕上がりだ。また、宮城県志田郡松山町(現大崎市)出身のフランクさんが、故郷への思いを重ねて歌ったのが、「北国の春」「青葉城恋唄」。 かつてコンサートで、語ったことがある。「故郷(ふるさと)はとてつもなくいいものです。僕は東北の入り口、仙台なんですが、汽車の中でおくに言葉を聞いて、頭の中に残っている何気ない風景にぶつかった時、ニキビ面のわんぱく時代の僕にかえります。故郷はそんな不思議な力を持っています」 また、ジャズ盤にはデビュー曲「恋人よ我に帰れ」のほか、15周年リサイタルの音源を収録した「イッツ・ビーン・ア・ロング・タイム」では、流ちょうでうんちくのあるトークも聞くことができる。
アルバムを企画したビクターエンタテインメントの河村泰尚ディレクターは、「じっくり聴き直してみて、あらためて歌のうまさに驚いた。フランクさんの後、ジャズもきちんと歌いこなせる男性のポピュラー歌手は出ていません。知らない世代も増えているので、これを機会により多くの人に聴いていただきたい」と話している。 10月27日は、ちょうど七回忌。その直前の19日には、フランクさんの出身地、宮城県大崎市で「第6回フランク歌コンクール」が開かれる。 <フランク永井> 1932(昭和7)年3月18日生まれ、宮城県出身。ボーイやブルドーザーの運転手をしていたが、交通事故で退職。米軍キャンプの専属歌手になり、のど自慢荒らしとして知られ、55年歌手デビュー。作曲家吉田正と出会い、ジャズから歌謡曲に転向。57年「有楽町で逢いましょう」が大ヒット。「夜霧に消えたチャコ」「東京ナイト・クラブ」(松尾和子とのデュエット)、「君恋し」などヒット多数。57年からNHK紅白に26回連続出場。85年、自殺を図る。以後療養に専念、2008年76歳で永眠。09年大崎市特別功績者第1号に認定され、フランク永井常設展示室開設。 PR情報
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