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「セシルマクビー」が危機、立て直し急ぐ

ジャパンイマジネーションは、基幹ブランド「セシルマクビー」の立て直しを急ぐ。売り上げが前年実績を割り続け、「歯止めがかからなくなっている状態。自社の最大の問題点」(木村達央会長)として、商品開発やMD、店装に至るまで修正する。

今期(15年1月期)に入っても、全店ベースの売り上げが、前年比10%以内で減少する月が続いている。現在の店舗数は50店。販路がヤング向け、OL向けファッションビル、百貨店、SCと幅広いにもかかわらず、商品MDが一本化していた。

今秋から、ヤング向け、OL向け、郊外SCの販路別に店舗MDを配置し、立地に合った商品を開発する。店装も、黒い壁にシャンデリアを飾った華やかなものが主流だったが、白を基調にしたシンプルなタイプや、ポップなデザインなど、立地に合わせてイメージを変える。売り場面積も大きくなる傾向にあったが、改めて適正規模を見直す。

これまで商品はセクシー、エレガンス、カジュアルに3分類していたが、今秋冬物から「リッチ×フェミニン」「リラックス×マニッシュ」の2軸とした。分類に捉われず、今らしい商品が開発できるようになったという。久しぶりに3万円台後半のフォックスファー付きウールコートも復活し、商品価値を訴求する。

今後の成長戦略は、「大人上質市場」「アウトレットを含む郊外SC」「海外市場」を軸に据える。大人上質は、今春立ち上げた「ソフィラ」のコンセプトの明確化、郊外SCは「セシルデイズ」の出店を進める。セシルデイズは、今秋はイオンモール京都桂川、ららぽーと和泉に出す。海外も、最適な進出方法を検討していく。