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ロシアで公式ブロガーとして認められると、すぐに国の「ブロガー登録簿」に名前が記載される。先週金曜日(訳注:原文掲載日は8月5日)、同登録簿が開設されて以来、実際に一覧に表記された名前は数えるほど。だが、情報通信監督局のRoscomnadzorにより、今後どれだけのブロガー数が一覧に加わっていくかは予測不能だ。
Roscomnadzorが求めるのはブロガーの氏名とブログURLだけではない。インターネット利用者なら他人には絶対に教えないもの、ブログのログインIDとパスワードだ。
最近のインタビューでRoscomnadzorのアレクサンドル・ザロフ局長は、ここに登録することでブロガーは「ブログビジネスを合法化」し、広告代理店の注目を引くことができると強調している。さらに、ザロフ局長とロシア政府は、Roscomnadzorに直接コンタクトを取るようブロガーに推奨しているが、それは登録するのに適格な人物か確認するためである。
ただ、どんなブロガーでも登録の対象になれるわけではなく、一日のブログ訪問者数3,000件以上が「公認ブロガー」の条件となる。国からの「公式認定」こそ、政府がこの新しい制度の宣伝に利用したいと考えているものだ。
7月30日、オンラインニュースサイトTJournal.ruの善良なメンバーたちはRoscomnadzorによるブロガー登録のデモンストレーションに出席した。政府はいまもブログの一日訪問者数を計測する方法を微調整している。アクセス集計とは怪しげなプロセスであり、Facebookなどのソーシャル・ネットワークもユーザー固有のトラフィック統計は公表していない。この計測方法をより円滑にするため、RoscomnadzorはブロガーにログインIDとパスワードの提出を示唆している。これにより、サードパーティ製アプリのやり方と同様に、登録簿で訪問者数と行動パターンを追跡できるというのだ。
はたしてどれだけのロシア人がソーシャル・ネットワークのパスワードを政府に託したのかは定かでないが、ブロガー登録簿の開設当日にはおよそ130名のブロガーがRoscomnadzorに申請したと見られる。
言うまでもないが、政府がこの制度を悪用し、ログイン情報を利用してブロガーの活動を監視、操作する可能性は、脅威以外の何物でもない。