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火山ガスなどの影響から30日の捜索が中断された御嶽山。
これまで判明した犠牲者の中に、兵庫県の会社員の男性が含まれていたことがわかりました。
御嶽山の噴火では12人が死亡、24人が心肺停止の状態です。
死亡が確認された中には関西の企業に勤務する男性も含まれていました。
神戸市に本社を置く電子機器メーカーの富士通テン。本社の山上貴史さん(45)と岐阜県中津川市の事業所の関口泰弘さん(39)の2人の死亡が判明しました。
もう1人、本社に勤務する松井貞憲さんも連絡が取れていないということです。
会社によりますと山上さんら3人は車の安全技術に使われる電子部品の開発にかかわり、神戸の本社で一時期同じ部署にいたということで噴火当日の朝8時に登山を開始したということです。
「(山上さんは)顔が広い上に、行動力があってすぐに動いていろんな事をしてくれる人でした」(山上さんの同僚)
「あるプロジェクトが一段落したところもあって気晴らしに山に出かけたのかなと思っている」(関口さんの元上司)
御嶽山とはいったいどんな山なのでしょうか?
これはMBSの記者が去年9月に撮影した写真です。
標高3000mからの景色は素晴らしく登山道もよく整備されているのがわかります。
「ここ数年、中高年や山ガールと呼ばれる人を中心に登山ブームが続いていました。その中でも御嶽山は、初心者でも比較的登りやすい山として人気を集めていました」(神崎智大記者リポート)
登山グッズを製造・販売するメーカーによると御嶽山はハイキングに近い感覚で登れる山だといいます。
「初心者でもちょっとでも体力があれば簡単に行ける山として人気」「お子さん連れも多く見かけますし、山ガールの初心者の方も多く登っています」(モンベル・渡辺賢二さん)
今回、被害が拡大した背景には紅葉シーズンの週末だったこと噴火が正午すぎだったことなどいくつもの「不運」があったといいます。
「一番、頂上に多く人がいる時間帯だった」「見晴らしの良いところでごはんを気持ちよく食べるのが登山者の常ですので、そこにバッティングしてしまった」(モンベル・渡辺賢二さん)
その御嶽山は実は信仰の対象としても知られています。
130年以上の歴史のある「御嶽教」。
京都に住む北川さんは噴火のあった前日の26日も御嶽山に登っていました。
「前の日に静かだったあの御嶽山が噴火するとは・・・」(御嶽教末廣教会・北川茂廣さん)
年に数回お参りに訪れるときと同様、山は穏やかですがすがしい気持ちで下山したといいます。
そんな中、飛び込んできた突然の噴火。
まだ下山がかなわない人々の身を案じつつ、北川さんはいつかまた御嶽山にのぼりたいと話します。
「時期が来たら登れると思うし、登らせていただきたいと思う」(御嶽教末廣教会・北川茂廣さん) (09/30 18:29)
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