円安が再び韓国経済を脅かしている。9月30日のウォン・円相場は、100円=964.80ウォンとなり、アベノミクス開始当時の2012年10月初め(1430ウォン台)に比べ32.5%もウォン高が進んだ。1980年代以降では4回目の円安基調だ。
「株式会社大韓民国」は円安のたびに大きく揺らいできた。今回の円安も過去と同様に韓国経済全体にショックを与えるという分析と今回は過去とは異なるとの予測が交錯している。一部には今回の円安基調が長続きしないとの見方も聞かれる。
■アベノミクスによる人為的円安
過去3回の円安は韓国経済に大きな傷跡を残した。最初の円安ショックはプラザ合意以降続いた円高が日本の不動産バブル崩壊で円安に転じた1989年のことだ。88年に11.7%だった韓国の成長率は6.8%へと落ち込んだ。
2回目のショックは通貨危機直前に起きた。95年に100円=820ウォン台だったウォン・円相場は96年に700ウォン台までウォン高が進み、韓国の輸出競争力に致命傷を与えた。3回目のショックは日本の長期不況で2004年から始まった。
今回の4回目の円安ショックは、日本のアベノミクスが意図的につくり出したものだ。日本の長期不況といった構造的な原因ではなく、景気浮揚を目的としている。しかし、今回の円安は世界的な経済状況の変化や韓日経済の基礎体力差が縮小したことなどにより、過去の円安局面とは異なる様相を呈している。
まず、円安による影響が弱まった。中小の輸出企業にとっては苦しみが増しているが、円安が始まって2年たっても、韓国の経常収支黒字は続いている。
ウォン・円相場は今年6月に100円=1000ウォンの大台を本格的に割り込んだ。1回目の円安(1989-90年)には、88年に148億ドルの黒字だった韓国の経常収支が89年には3分の1になったが、今回の円安局面では経常収支が2年6カ月連続で黒字を維持している。
昨年には過去最高となる790億ドル以上の経常収支黒字を記録した。このように円安の影響が弱まったのは、海外での生産拡大など両国の産業構造変化に加え、競争力の構図が変わったことが要因だ。100円=1000ウォンを割り込んで以降、円安の影響が大きくなったとして、状況を見守る必要があるとの指摘も一部にはある。