イチロー、構想外か　ジラルディ監督「３５歳以上４～５人いることない」

　ヤンキースのイチロー外野手（４０）が来季は“構想外”となる可能性が高まった。ジラルディ監督が２９日、ヤンキー・スタジアムでシーズン総括会見を行い、来季は３５歳以上のベテランの起用を限定的にすることを示唆。２年契約が満了し、フリーエージェント（ＦＡ）となるイチローとの再契約には消極的になりそうだ。

　来季の選手構成について、指揮官は「今年のように３５歳以上の選手が４人も５人もいることはなくなるだろう」と明言。さらに「我々（のチーム）は若返る。よりヘルシーになる」と続けた。外野手のメンバー構想に言及したときも、契約の残るベルトラン、ガードナー、エルズベリーの名前は挙げたが、イチローについて触れることはなかった。

　２年連続でプレーオフ進出を逃した今季、ヤ軍は主力の度重なる故障離脱に苦しんだ。その中で、外野手５番手の位置づけでスタートしたイチローは、規定打席未満ながら打率２割８分４厘を残し、守備や走塁でも存在感を見せた。

　ただ、開幕時のメンバーでは４０歳のジーターが引退し、３６歳のロバーツはシーズン途中で解雇。若返りは進められている。一方で、薬物規定違反で出場停止だった３９歳のＡロッドが、来季は復帰予定。３７歳と高齢だが３年契約の強打者ベルトラン、３９歳ながら今季フル回転した黒田との再契約に動く可能性は高い。

　それだけに指揮官の意向通りにチームづくりがなされれば、来月４１歳になるイチローと再契約に動くかは微妙な状況だ。（清水　友博）