求人イベント「リアル・ウォンテッドリー」に参加してきましたが、大変残念な結果となり申し訳ありませんでした。
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この話をするのには躊躇がある。惨めで、情けなくて、カッコ悪くて……。
人物紹介:菊池良 LIGの新人クリエイター。主な仕事は記事の執筆をすること。それ以外は寝たり、帰ったりしている。 |
こいつの名前は紳さん。俺の上司だ。そして、俺を殺そうとしている。
人物紹介:紳さん(竹内紳也) LIGのメディア・クリエイター。菊池の教育担当。主な仕事は記事の執筆とクオリティ・チェック。それ以外は気絶している。 |
これは『ONE PIECE』を読んでいなかったばかりに、上司に殺されかけた話である。
決してフィクションなんかじゃない。社内コミュニケーションを間違うと、目隠しをされたうえで両手両足を縛られてクイズに答えるハメになる。キミにも起こり得る現実だ。
殺るか、殺られるか……そんなクイズの世界をキミに教えたい。
それは昼の休憩時間、上司の紳さんと雑談しているときの出来事だった。今期の朝ドラについて話しているとき、紳さんがふとこんなことを言った。
「それは要するに『海賊は肉で宴をやるけどヒーローは肉を人に分け与える奴の事だ』ってことか」
「え? 海賊? ……ヒーロー? え、何……?」
「あれ? ひょっとして『ONE PIECE』のこと知らない?」
「LIGに入社したのに『ONE PIECE』を知らないのはマズいよ」
そう、LIGは仕事よりもジャンプを優先させる集団。会社で定期購読していて、毎週月曜日に回し読みをしている。
僕はコミックボンボン派なので、参加していなかった。する気もなかった。『食戟のソーマ』じゃなくて、『OH!MYコンブ』派なのだ。
どうやらその態度がマズかったようだ。村八分が始まる……っ!
「明日までにこれを読んでおくんだ」
「何でそんなことをしなきゃいけないんですか!?」
「なぜかって?」
「弱ェ奴は死に方も選べねェ」
「!!」
「いいかい。弱い人間は『死』あるのみだ。それがビジネスだからな。キミは弱いから強い物語から逃げているんだよ。だから、『ONE PIECE』から目を背けちゃいけない。全巻読んで頭に叩き込むんだ」
「よし、明日になったら理解度をチェックするために『ONE PIECE』のクイズを出す。そのとき答えられなかったら……」
「国ごと消えろ!!」
そういうわけで、徹夜でONE PIECEを読むことにした。もちろん、無理はいけないので合間に食事をしたり、寝たりしながらの徹夜だ。しかし、「国ごと消えろ」か……。
「…………」
「…………」
「ダメだ、怖い……『国ごと消える』のが怖すぎて頭に入らないよ……!」
「考えるのをやめるんだよ」
「誰!?」
「キミは邪念に支配されているね」
「イルカ……? どこかで見たことあるような。たしかエクセ……」
「ぼく、カイルっていうんだ。『ONE PIECE』のキャラクターさ。『空島編』から麦わらの一味に入るよ」
人物紹介:イルカのカイル アシスタント妖精。困ったときに的確なアドバイスをしてくれる強い味方。高い知性を持っており、人間とのコミュニケーションを難なくこなせる。誰も彼の出現にイラッとしたりしない。 |
「マンガを読むのはとても集中力のいる行為だ。特に『ONE PIECE』のような難解なものはね。恐怖で縮こまっている身体で、頭に入ってくるわけがない 」
「じゃあ、どうすればいいんだい?」
「Don’t think, feel. 考えるじゃない。感じるんだ」
「水のようになるんだ。水はコップに注がれたらコップの形になって、水槽を満たしたら水槽の形になる。『ONE PIECE』を読むときも一緒だよ」
「そうか、海の漫画を理解するには海の気持ちになるしかないってことか」
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「はっ! ……寝ていた? 夢だったのか。まぁ、イルカが喋るわけないよな。しかも適切なアドバイスだなんて」
「しまった、『ONE PIECE』を読まなくちゃ。でも、もう時間がない……」
「まとめサイトで名場面を調べておくか。クイズなんてそんなもんだろ」
「さぁ、テストの始まりだ。今回はクイズアプリを使って試させてもらうよ」
「こいつはアニメ、漫画に特化した対戦型のクイズアプリだ。今回はこれで俺と対決してもらうぜ」
「あ、この問題、まとめサイトに出てたところ……」
「じゃない! さっぱりわからないぞ。マニアックすぎる……!」
「終わった。俺は明日から『国ごと消える』のか……」
「ぼくの出番のようだね」
「カイル!? あれは夢じゃなかったのか?」
「ぼくはアドバイスを求めている人がいたら、どこにだって行くのさ」
「そうか、俺には助けてくれる仲間がいるんだ……よし、じゃあアドバイスしてくれ!」
「じゃあ、ヒントを教えるね」
「答えは『神に祈った』!」
「よし、正解! このまま一気に行くぞ!」
「なかなかやるじゃねえか。だが、ビギナーズラックで勝てるほどこのアプリは甘くないぜ!」
「僕のヒントの通りにやるんだよ、菊池」
「よし!」
「よし!」
「なんだ、俺でもやれるじゃないか」
「くっ……この俺が押されているだと!?」
「なっ!?」
「一夜漬けの知識でいい気になるんじゃねえぞ!」
「本当にLIG社員として『ONE PIECE』を愛しているのなら、問題を見なくても答えられるはずだぜ」
(くそっ、これじゃ問題も何も見えない……いったいどうしたらいいんだ!)
「落ち着くんだ、水のようになるんだよ、水のように……」
(そうだ、水のようになるんだ……水のように自由に……!)
「よし、じゃあヒントを教えるよ……」
「答えは『仏のセンゴク』!」
「よし! 行くぞぉぉぉぉぉぉぉぉおおおお!」
「俺はクイズ王になる男だ!!」
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「よし!」
「やりましたよ、紳さん、ランキング一位です!」
「…………」
「合格!」
「っしゃああああああああああああああああ!」
(……どうやらもうアドバイスは必要ないようだ)
(さようなら、菊池。水のようになるんだよ……)
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(死の舞踏か……なかなか楽しいじゃないか)
「本当に行くのか、菊池?」
「ああ。恋の奴隷なんだ、俺は!」
「死ぬかもしれないんだぞ」
「俺がなるって決めたんだから、その為に戦って死ぬんなら別にいい」
「……私はここに残るけど」
「いつかまた会えたら!!! もう一度、仲間と呼んでくれますか!!!?」
「!!」
「これから何が起こっても」
「左腕のこれが」
「仲間の印だ!」
ご愛読ありがとうございました!
菊池良先生の次回作にご期待ください!
*カイルは『ONE PIECE』にもアプリにも登場しません。
今回の勝負に使ったクイズアプリは『AniQ(アニキュー)』。マンガやアニメに特化したクイズアプリで、リアルタイムでネットワーク対戦ができます。
人気タイトルを中心にクイズは約20,000問が用意されており、勝利と得点を重ねることにより、全国ランキングで上位を目指すことができます。また、今後も随時作品数、問題数は追加されていくとのことです。
リアルタイム対戦に加え、一方が解答して挑戦状のように友人に勝負を送って対戦することも出来るので、好きなマンガ・アニメの知識がどこまであるか、Facbookやtwitterの友人と気軽に競い合えます。
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スペイン出身の芸術家で、フルネームはパブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・フアン・ネポムセーノ・マリア・デ・ロス・レメディオス・シブリアーノ・センティシマ・トリニダード・ルイス・イ・ピカソです。ピカソは。よろしくお願いします。
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パルフェルミンYOSHIKIです。一発ギャグやります。