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2014/09/28

2014J1リーグ第26節FC東京vs柏レイソル@味スタ20140927

御嶽山が噴火しました。直接的な被害にあわれたかたができるだけはやく救助されることを祈りますとともに、被害が拡大しないことを願います。

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金木犀の香りただよう季節になりました。街が甘い匂い溜りになっています。

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今日は花子とアンの本放送最終回です。試合前に、最終回のロケ地、一橋大学に寄ってきました。そちらはのちほど。

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今日はドロンパのお誕生日。そんなわけで開門前のセレブレーションには参加できなかったんです。ドロ様おめでとう!。いつまでもよろしくね。

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開幕戦以来の柏戦です。もはや懐かしい。開幕戦はドローでしたけど、いま東京の主武器になっている高速カウンターの片鱗を見ることができました。そして今、成熟の時を迎えました。

本日のYou'll Never Walk Alone♪

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2試合連続ゴレアーダ!。3試合連続完封。14試合連続無敗です。それにも増して、今日の東京は今シーズン最高のパフォーマンスでした。

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東京は3試合連続のベストメンバー。GKは権田。CBはモリゲとカズ。SBは徳永と宏介。3CHは今日は右からヨネ、秀人、羽生。この並びの工夫が今日のポイントになりました。トップ下は河野。2トップはエドゥーとよっち。

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柏は前節連敗を脱出した時と同じシフトです。3-4-3。ただ茨田が不在。怪我でしょうか。GKは桐畑。CBは右から大輔、ドゥー、博文。ボランチは今日の大谷の相棒は栗澤。WBは右に藤田左に和。3トップは右から工藤、レアンドロ、高山。

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試合はいきなり動きます。秒殺東京!( ´ ▽ ` )。

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前半4分。秀人の河野へのロングフィードを大輔が弾き返したクリアがふたたび秀人のもとへ。秀人は羽生とパスを交わします。柏の守備陣がプレスで押し上げます。秀人はサイドチェンジ。右にフリーではっていた徳永に渡ります。柏陣に入ります。パスを受けた徳永はルックアップ。秀人のパスと同時にヨネが上がっています。高山がついていますけど、5バック気味に下がっている和も気を取られています。徳永はスペース的にもマッチアップ的にもどフリー。高山が気付きヨネのマークを和に引き継ごうとします。高山がマークに来る一瞬前に徳永はドリブルで前進します。アタッキングサードに入ります。徳永は加速をして高山を振り切りながらルックアップ。ゴール前は3CBが揃っています。エドゥーが博文に背後を取ろうとしています。よっちは大輔の背後を取ろうとしています。徳永はさらに加速を選択。これがポイントでした。3CBはラインを下げざるを得ません。これで数的不利が解消されます。加えて徳永は、高山を振り切ると間髪入れずアーリーでクロスを送ります。ひと呼吸置くとCBが態勢を整えたでしょう。ゴール前の状況をしっかり確認した徳永は、丁寧なピンポイントスーペルクロスを、大輔の背後から走り込むよっちに合わせ、大輔と桐畑の間を狙って送ります。しかもマックススピードで。このプレーが今日の決め手になりました。よっちは合わせるだけ。90%徳永のゴールです。東京1-0柏。

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ちょっと時間を巻き戻すと、この試合は柏の攻勢で始まります。柏の攻撃はとてもロジカルです。短いパスをワンタッチで繋ぎ。上下のボールの動きで相手陣形を揺さぶります。序盤の柏は3トップの動きに工夫を見せていました。いちおうレアンドロを真ん中に置いて右工藤左高山という布陣図ですけど、3人のポジショニングはとても流動的です。人ではなくポジションに役割がついているようです。真ん中は下がってきてポスト役を担います。サイドのトップは、ボランチの縦パスを受け、起点になるか、もしくは裏を狙います。柏はとてもディシプリンが行き届いたチームです。必要な場所に選手が必ずいます。なのでパスが繋がります。いきなり柏がリズムを掴んだ一因はそこにあります。

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柏がリズムを掴むの至ったもう一つの要因は、柏の守備です。柏はフォアチェックから入ります。プレッシングのポイントは明確です。3CHに起点になりそうなパスが入ると、その手前でリスクヘッジのプレスを仕掛けます。担うのはボランチのどちらか。その間に守備陣形を整えます。

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ただ、ホントの要因は東京にあったと思います。東京は明確な作戦を持っていました。その作戦を遂行するために、言わば柏に攻めさせ、守備からリズムを作ろうとしたのだと思います。そして、今日は東京の作戦が完璧にはまります。

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作戦その1、和封じ。柏の主たる攻撃パターンはサイドアタックです。左右のWBが起点となります。右の藤田はクロスを基調とするのに対し、左の和の攻撃は多彩です。クロスの精度も高いですし、ドリブルで単独で局面を変えることもできます。カットインからのシュートもあり、さらに柏伝統を系譜し、サイズがあります。つまり、和を乗せるとやっかいです。開幕戦も和の対処に苦しみました。そのため、まず和を徹底的に封じます。担ったのは、守備のエースヨネ。そのための右ヨネだと思います。そして、ヨネが完璧にミッションを果たします。一度だけ流れのなかで羽生とヨネがポジションを入れ替えたシーンがあったのですけど、即座に和が危険な香りのするクロスを上げていました。この試合の和の有効なクロスはこの一本だけだったと思うので、いかにヨネのマーキングが凄かったのかを物語っていると思います。今日のヒーローはよっちとエドゥーですけど、仕事人としてのヒーローは徳永とヨネだったと思います。

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柏の攻撃はとてもロジカルですけど、それが仇になります。傍目にもパスを読み易いんです。なので、ヨネの和へのプレスをきっかけに、東京の中盤のプレッシングが機能し始めます。そして東京が完全に中盤を支配します。レアンドロ・ドミンゲスの不在を感じないわけにはいきませんでした。失礼を承知で言ってしまうと、柏はレアンドロ・ドミンゲスとジョルジ・ワグネルが絶対的なストロングポイントのチームでした。この二人が相次いてチームを去り、結果的にいっそうディシプリンが効き過ぎたチームになってしまっているような気がします。とてもロジカルなんだけど、ロジックだけではサッカーは勝てない。なぜならサッカーは人が行うスポーツだから。ネルシーニョさんはネルシーニョさんらしいチームを作って素晴らしい実績を残しましたけど、客観的な視点でみると、最後は過度にネルシーニョさんらしくなってしまった印象があります。

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作戦その2。柏の守備には明確な弱点があります。柏の3バックはCBがコンパクトに絞ります。ボランチのフォアチェックが機能すると5バックの守備陣形を整えることができるのですけど、WBのポジショニングを整理し切れていないのか、戻り切らない場合が頻繁にあります。つまり、WBと左右のCBの間にギャップが生まれ易くなっています。東京はここを狙い続けます。2トップが左右のCBの背後を襲います。エドゥーは博文。よっちは大輔。この配置も合理的です。パワーで勝るエドゥーはより優位に立てる博文にマッチアップし、スピードで圧倒できるよっちは大輔を狙います。柏のCBは、試合中終始悩まされ続けます。

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今日のエドゥーは絶好調でした。パワーとタイミングが戻ってきてチームにフィットしてきているように思えます。ポストも綺麗に納めていました。もしかすると相太の離脱以来の課題を克服しつつあるのかもしれません。

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よっちも復調したように見えました。首の違和感以来少しキレに欠けると思っていましたけど、今日は体の使い方とスピードにいつもの調子が戻っていたようです。それにしても、これだけ注目するなかで短期間でコンディションを上向きに調整し、さらに結果も残してしまうのですから、よっちは凄いです。自分もよぎゃるになろうかな。

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ネルシーニョさんも黙っていません。リスクテイクで攻勢に転じようとします。前半15分頃に、大谷と栗澤を縦に配置します。アンカーシステムのような形です。例えば扇の真ん中に大谷が居て、トップ下に栗澤が入る。あるいはその逆。この意図は、おそらく和封じ対策だと思います。高山を少し下げ、アンカーとトップ下とのトライアングルを作りポゼッションを高めます。これでヨネの注意を高山に向けさせ、その間に和を上げ徳永と1on1の状況を作る。開幕戦でも同様に和を活かす工夫をしていました。その時は、大谷がSBの位置に下がり、高山と和が縦にスイッチする形で和を押し上げていました。今日はパターンは異なりますけど意図は同じだと思います。

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ただこれは、ネルシーニョさんも承知の上の作戦だと思いますけど、リスクを伴います。高山、栗澤のどちらかを狙われインターセプトされると、一転大ピンチに陥ります。バイタルエリアに一枚しかいない上に、WBを上げているのでサイドに大きなスペースが出来てしまいます。言うまでもなく東京はカウンターのチーム。スペースは大好物です。結果、このネルシーニョさんのギャンブルは裏目に出ます。河野が活き活きし始めます。バイタルエリアに広大なスペースが出来ますので、河野のプレーエリアが格段に広がりました。河野は運動量豊富に動き回り、随所に顔を出すようになります。

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ミステルは守備面の対処も怠りません。前半30分を過ぎる頃、守備時に河野を左に置き4-4-2の3ラインを引きます。これは藤田対策だと思います。どちらかというと藤田に対しては、左を封じるためにある程度自由にさせることを許容したんだと思います。ただ藤田から何度かクロスが上がっていて、精度はともかく危険なレンジだと思ったのでしょう。東京が作戦通りに完璧な試合運びを見せ、完全にオーガナイズします。そして、試合をさらに優位に進める追加点が生まれます。

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前半アディショナルタイム。和のバックパスを受けた博文が前方の高山に出します。この時高山の背後から河野が激しく寄せます。高山はパスを受ける前に河野を確認していますので、博文のパスがホスピタルになります。高山が大きくトラップして河野を遠ざけようとしますけど、河野はそれも読んでいました。落ちたボールに先に届いたのは河野。河野はそのまま一気にドリブルを加速します。東京の十八番高速カウンターが始まります。アタッキングサードに入ります。柏の守備陣はゴール前ケアのみ。柏陣に柏4人東京3人。ゴール前はドゥーのみ。博文が戻りつつあります。河野を高山が追いかけます。右は大輔が帰陣中。河野の右をエドゥー、左をよっちが並走。少しだけ反応が速かったよっちが河野の前を走ります。よっちは帰陣が遅れている大輔とドゥーのギャップを狙い、一気にゴール前に走ります。河野はよっちがオフサイドになるギリギリのところでよっちにスルー。よっちと桐畑の1on1です。ペナルティエリアに入ったあたりで、寄せてくる桐畑の態勢を冷静に見て、テクニカルな左足トゥーキックで浮かせ気味にシュートしました。東京2-0柏。

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東京が完全にオーガナイズした前半はこのまま終了。

ドロンパのバースデーランその①その②

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後半頭からネルシーニョさんが動きます。高山に代えてドゥドゥを投入。同じく左トップです。今日の高山は東京の中盤のプレッシングの餌食になっていましたので、プレスに屈せず左サイドをパワーアップしようという意図だと思います。この作戦は機能しません。逆に東京は後半も好発進です。後半はエドゥー劇場の開幕です。

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後半5分。東京陣に入って、左サイドでボールを持つドゥドゥが内側のレアンドロにパス。レアンドロに羽生がじわっと寄せます。レアンドロがプレッシャーを感じバックパスしますけど、無造作なホスピタルパス。栗澤と大谷がカバーして拾おうとしますけど、よっちが一瞬はやく追い付き右足でルーレット。大きくトラップして一気に二人を置き去りにします。ただこのトラップが流れ大輔がクリアしますけど、よっちが諦めず追いかけていたことが幸いし、よっちに当たって縦に跳ね返り、河野へのスルーの形になります。柏陣に入ります。跳ね返ったというとよっちに失礼かもしれません。大輔の判断を読んだインターセプトと言ってもいいと思います。高速カウンターが始まります。イーブンボールを拾った河野は、ターンしてルックアップ。前方には、ドゥーと博文とエドゥー。ドゥーは河野のコースを切ろうとしています。博文はエドゥーにつきますけど、エドゥーが完全に前を取ってます。河野はドゥーの背後を通す絶妙なスルーをエドゥーに送ります。博文を振り切ったエドゥーは桐畑と1on1。桐畑の動きを見て、ペナルティエリアの手前、エドゥーエリアから丁寧な左インステップで綺麗に流し込みました。東京3-0柏。

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ネルシーニョさんは選手を入れ替えることでリズムを取り戻そうと図ります。栗澤に代えて祐介を投入。同ポジションです。茨田不在の影響は、柏にとって大きかったのかもしれません。それでも試合の流れは依然変わらず。

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ミステルが動きます。河野に代えて梶山を投入。河野は前半から走り回っていたのでコンディションの考慮と、前節に続いてテストの意図だと思います。まだ本調子ではないようですけど、梶山をスコッドにはめ込む魅力にミステルも興味を持ちつつあるんだと思います。そして、いきなり奏功します。

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後半28分。左サイドでアタッキングサードのパス回しから柏を崩そうとします。このアタックはいったん弾かれ、梶山のバックパスを工藤にインターセプトされかけますけど、すぐにヨネが寄せアタッキングサードに留まります。イーブンボールを秀人が拾い、ふたたび左サイドに。宏介がライン際でパスを受けターン。ルックアップします。柏ゴール前は守備陣が6枚います。5バックと中央に大谷。東京はニアによっちがいてドゥーが見ています。中央に羽生がいて大輔が見ます。宏介には藤田が寄せます。問題はファアサイド。博文がぼんやりボールを見ています。宏介がボールを持ったとき、大外の和がなぜかラインから離れ上がろうとします。その背後にはエドゥーがいるにも関わらず。もしかするとトラップをかけられると思ったのかもしれません。宏介は見逃しませんでした。エドゥーを目掛け、ピンポイントクロスをゴール前に送ります。エドゥーは博文の背後目掛け飛び込み、左足で丁寧にクロスに合わせました。今日もゴレアーダ。東京4-0柏。

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ネルシーニョさんは終戦を覚悟したのでしょう。これ以降は目立った作戦もなく、前半から続いたミステルvsネルシーニョさんの頭脳対決はここで終了です。知能が高く懐の深い知将同士の対戦は、ホントに面白いです。

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前節に続いて早々ゴレアーダとなり、ミステルのテストが続きます。エドゥーに代えて千真を投入。エドゥーはかなりフィットしてきたように感じますけど、前節ひさびさのゴールを決めましたし終盤に向けて千真にもペースを上げていって欲しいところです。

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柏が一矢報いようと全力で東京ゴールに迫りますけど、今日は最終ラインもとても堅実でした。ミステルの最後のテストはひさびさSBでした。徳永に代えて陸を投入。

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ついに柏がゴールを割ることなく、このまま試合終了。東京4-0柏。

We are TOKO!

河野とよっちのシュワ~

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2試合連続エル・シクロンの記憶はありますけど、2試合連続ゴレアーダは記憶がありません。あったかな?。守備陣も3試合連続完封。

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攻守作戦すべてにおいてこれほど完璧な試合はそうそう見ることができません。後半途中で感動のあまり涙ぐんでしまいました。掛け値なしに今の東京は面白いです。にもかかわらずの22,945人はちょっと寂しいです。他のチームの様子はわかりませんけど、もし今サッカーに興味をお持ちのかたがいらしたら、ぜひ味スタに来て見てください。最高のエンターテイメントが味スタにはありますから。

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浦和が負けたので首位との勝ち点が大きく縮まりましたけど、ここは冷静に、見ないことにして一歩ずつ。むしろ川崎が引き分けてACL圏内まで勝ち点差6になりました。間に好調ガンバがいて、当面のライバルです。ガンバとは直接対決を残していますので、楽しみです。

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残り試合数が一桁になり、今年もカウントダウンが始まりました。今年ほどギチギチとした期待と緊張感のあるシーズンはかつて経験したことがありません。残りはひとつずつ、下位との対戦が続きますから、確実に最大の勝ち点を積み重ねていって欲しいです。まずは仙台から。

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