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UEI shi3zの日記 RSSフィード

2014-10-01

缶詰グルメ

 さて、家で料理をするようになってから一年が経つ。

 まさか自分が料理することを楽しめるようになるとは思わなかった。

 切っ掛けは気に入っていた銀座のイタリアンレストランが閉店してしまったことだったんだけど、その味を再現しようと試行錯誤しているうちに、他の料理もしたくなってきた、という感じだ。


 やがて料理とプログラミングには密接な関係があるということにも気付いた。

 MOONBlockの言語仕様にはそうした料理の経験が活かされている。


 そして一周回って、缶詰がいいのではないか、と思うようになった。


 なぜ缶詰がいいか?

 缶詰は、いわばライブラリである。


 つまり、既存のプロが作った成果を好きなタイミングで利用することが出来る。

 通常の食材に比べたら缶詰の賞味期限は半永久的とも考えられる程長いので、缶詰はまとめ買いして適切なタイミングで使うのが良い。


 数ある缶詰の中でも、お気に入りはやはりいなばの缶詰だ。


 いなばの「とりそぼろとバジル」つまりガパオ缶詰は恐ろしく完成度が高い。


 この「とりそぼろとバジル」と冷えたご飯を炒め合わせて目玉焼きを乗せてナシゴレン風にするのが実に美味い。


 ジャンクな味なんだけどクセになる。


 いなばはCMでやってるタイカレーが有名で、実際、タイカレーも美味いんだけど、ガパオの完成度には及ばないと個人的には思う。




 缶詰がいいのは、一人で食べる時に材料があまらないところだ。

 これは革命的と言ってもいい。


 そしてそんな便利な缶詰が、驚く程安く買える。

 缶詰に一手間加えたり、料理に缶詰を使うと格段に味がレベルアップする。


 結構、材料を買って家で死蔵してダメにしてしまったりしていたから、缶詰のようにいつでも使える小分けの料理は心強い味方だ。


 夜の晩酌でも活躍する。

 焼鳥の缶詰や鯖の缶詰はこういうときに有難い。


 いったいぜんたい、僕はなんでこんなに素晴らしい缶詰を、今までちゃんと食べてこなかったんだろう。


 缶詰は、もとは非常食だ。

 それが便利だというので軍隊などで一気に広まった。


 同時期にナポレオンが軍隊用の保存食を作る方法を公募したところ、瓶詰めが発明された。


 ちなみに缶切りが発明されたのは缶詰の発明の10年後。


 つまりおよそ十年もの間、人々は缶詰を空けるためにハンマーとのみ、銃剣を使うなど、血の滲むような努力をしていたのだ。それなら瓶詰めのほうがたぶん便利だっただろう。


 そしてさらに100年経って、現在のオープンエンド缶、つまりプルタブがついていて安全に手早く空けられる方式が完成する。


 ここに缶詰は完成を見るのだ。

 そしてついに材料だけでなく完成した料理までもが缶詰にはいって流通するようになった。

 恐るべき21世紀。


 そういうわけで今日も朝はガパオ缶を食べようかな