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遺体発見から1週間、経緯など謎多く 神戸・女児遺棄事件

神戸新聞NEXT 9月30日(火)23時54分配信

 神戸市長田区の市立名倉小1年、生田美玲さん(6)の遺体が見つかり、30日で1週間となった。発見翌日には、兵庫県警が死体遺棄容疑で無職君野康弘容疑者(47)を逮捕。事件は急展開を見せたものの、2人の接点や経緯は明らかにされておらず、動機など不可解な部分は多い。

 美玲さんは11日に行方不明となり、23日に遺体の一部がビニール袋に入った状態で見つかった。ビニール袋には、君野容疑者の診察券なども入っていた。

 雑木林は同容疑者の自宅から北へ約30メートル。袋は身元が特定されるものが入ったまま、無造作に散らばっており、捜査関係者は「場当たり的に遺棄したように見える」と話す。

 一方、県警は同容疑者が遺体の切断にも関与したとみているが、自宅アパートから切断に使われたとみられる刃物は見つかっていない。同容疑者が処分した可能性もあり、県警は周辺の草むらなど範囲を広げて捜している。

 君野容疑者宅からは、美玲さんの微量の血液と、美玲さんのものとみられるリュックサックが見つかった。同容疑者と美玲さんのつながりを示す可能性があるが、事件以前から2人に面識があったかどうかは分かっていない。

 君野容疑者が暮らすアパートには「約1年前、美玲さんに似た女児と母親がネコをもらいに来た」との情報があった。しかし、別の女児の母親が取材に「ネコを子どもと返しに行った」と話しており、美玲さんの可能性は低くなった。

 逮捕後に君野容疑者の顔写真が報道されて以降も、2人が一緒にいたという目撃情報は出てこず、県警も29日の時点で、接点を示すものを把握していないという。

 各種のインターネット会員制交流サイトに「結婚相手メルトモ募集」などと書き込んでいた君野容疑者。女性とのつながりを求めていたとみられるが、知人らは「子どもに関心があるようには見えなかった」と口をそろえる。

最終更新:9月30日(火)23時54分

神戸新聞NEXT

 

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