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国際
腰砕けの英国 香港民主派デモで経済関係強い中国に 強く抗議できず
【ロンドン=内藤泰朗】キャメロン英首相は30日、英スカイ・テレビとのインタビューで、旧英国植民地の香港で起きている抗議デモの行方に「深い憂慮」を表明した。しかし、中国当局への批判は控え、「問題が解決されることを望む」と述べるにとどめた。
英国は1997年に香港を中国に返還した際、一国二制度の下、将来的に行政長官選挙での普通選挙の導入や市民のデモの権利を認めることなどで中国側と合意した。キャメロン氏は「一国二制度の枠の中で香港の人々に民主的な未来を与えることの重要性を記した合意だった」と指摘したが、合意の順守は強く求めなかった。英外務省も9月29日、デモの行方に懸念を表明するにとどめた。
報道では、昨年の英中の貿易額は425億ポンド(約7兆5590億円)と「記録的な高さ」を示した。来年5月の総選挙で再選戦略を描くキャメロン政権は、中国側に反発されて上昇傾向の経済に悪影響を与えたくないとの思惑があり、腰砕けの抗議となっている。
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