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「逸ノ城場所」地元川口で再来年開催

1面で報じられた日刊スポーツを手に、笑顔の逸ノ城(撮影・鎌田直秀)
1面で報じられた日刊スポーツを手に、笑顔の逸ノ城(撮影・鎌田直秀)

 史上最速で三賞を獲得した新入幕の逸ノ城(21=湊)の輝かしい未来のために「逸ノ城場所」と銘打って、再来年4月上旬に埼玉・川口市巡業が開催されることが29日、分かった。湊部屋がある地元での凱旋(がいせん)に、関係者らは横綱として土俵に上がることを期待。初優勝時には同市内での優勝パレードが早くも計画されるなど「逸ノ城フィーバー」到来だ。この日、テレビ番組に初めて生出演。急きょ会見が開かれ、白鵬(29)の優勝一夜明け会見を超える約50人の報道陣が駆けつけた。

 逸ノ城のスピード昇進を見越して、湊部屋の地元で川口市巡業が決まった。再来年4月上旬の春巡業開催に、湊部屋関係者は「今場所の活躍は当然。来年の早い段階で大関。巡業までには横綱になっていることを期待しての開催です」と話した。川口市を含め協賛の企業の協力も確約されている。後援者らはすでに横綱として着ける三つぞろいの化粧まわし寄贈の計画も始めている。

 秋場所では新入幕ながら数多くの最速記録を更新。1横綱2大関を倒して13勝2敗。千秋楽まで白鵬と優勝争いをして、九州場所(11月9日初日、福岡国際センター)では新三役が決定的。関脇昇進の可能性も高い。来年初場所前後には大関昇進祈願として三役昇進パーティーの準備も急速に進められている。

 それだけではない。今場所は新入幕100年ぶり優勝は逃したが、初優勝時には川口市内で優勝パレードを行うため、警察への許可も申請済み。「蕨駅→湊部屋」「川口市役所→湊部屋」の2コースで検討。不可なら蕨駅周辺が有力だ。

 逸ノ城はこの日、都内のテレビ局で初の生放送ゲスト出演。その後、急きょ開かれた会見では白鵬を超える報道陣に囲まれた。「今日は朝9時まで寝ました。久しぶりにゆっくりできた。15日間終わってホッとしました。もっともっとゆっくりしたい」と本音も漏らした。

 忙しい日は続く。明日10月1日には都内で赤い羽根募金活動に参加する。同10日からは秋巡業も始まる。九州場所までほとんど休みはなく、逸ノ城人気はさらなる上昇間違いなし。「遠藤関とやってみたい。有名人なので。(顔も)格好いいんじゃないですか。自分は格好良くないです。でも(相撲は)勝つ自信あります」。人気も実力も遠藤より番付を上げ始めた。【鎌田直秀】

 [2014年9月30日8時50分 紙面から]

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