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【DeNA】キヨシ辞任も!3年連続CS逃し引責

スポーツ報知 9月30日(火)10時3分配信

 DeNA・中畑清監督(60)が成績不振の責任を取り、辞任覚悟で球団に進退伺を提出することが29日、分かった。就任3年目を迎えた今季も、クライマックスシリーズ(CS)進出を果たせなかったことから、けじめをつけることを決めたとみられる。球団は来季の続投を基本線としており、全力で慰留に努めることになるが、辞任となれば、チームに激震が走りそうだ。

【写真】投手交代を告げ、うつむきながらベンチに戻る中畑監督

 関係者によれば、中畑監督は就任3年間で1度もCS進出を果たせなかった事実を重く受け止め、自身の進退を熟慮。辞任を覚悟した上で、本拠地最終戦にあたる10月2日の中日戦(横浜)をメドに球団と会談、その場で進退伺を提出するつもりだ。

 球団側は来季続投を基本線としているが、ここまで中畑監督は態度を明確にしていない。この日の阪神戦(甲子園)は0―1でサヨナラ負け。試合前には「最後の最後まで選手と一緒に頑張る。1つでも順位を上げることしか考えてない」と強調していた。

 残り試合を全うする気持ちは変わらないが、低迷のけじめとして、自らが責任を取ろうとしているのも事実だ。シーズン中には「責任を取る覚悟はいつも持っている」と語ったことがある。28日には、今季限りで退任予定の高田GMと会談したが、この段階で正式な続投要請は受けていない。

 2008年から4年連続最下位だったチームを引き受け、DeNA初年度の12年から指揮を執った。順位は6位→5位とステップアップし、CS進出と98年以来の優勝を目標にした今季は、確かな眼力と思い切った采配を発揮してきた。

 4月終了時で7勝18敗と苦しんだが、5月以降は4か月連続で勝率5割以上と持ち直した。投手陣では、2年目の井納が11勝でエース格に成長。ルーキー・三上を抑えに抜てきし、救援の山口を先発に配置転換したのも、中畑監督の判断だった。

 外野にコンバートした梶谷、筒香らは主軸として定着した。4位をキープし、セ・リーグでは唯一、巨人戦の勝率5割以上を確定させている。さらに明るいキャラクターで、観客動員の大幅増にも貢献。飛躍への土台をつくり、3年間で一定の役目を果たした、とも考えられる。

 本拠地最終戦には春田オーナーも来場予定だ。手腕と功績を高く評価する球団は全力で慰留し、正式に続投要請するとみられるが、意志の強い中畑監督だけに会談の先行きは不透明だ。DeNAの象徴的存在でもあったキヨシ監督。契約の切れる今季限りでユニホームを脱ぐことになれば、その影響は計り知れない。

 ◆中畑 清(なかはた・きよし) 1954年1月6日、福島県生まれ。60歳。安積商(現帝京安積)から駒大を経て、75年のドラフト3位で巨人入団。プロ4年目から1軍に定着し、80年以降は主軸として活躍。プロ14年間で1248試合に出場し、打率2割9分、171本塁打、621打点。82年から7年連続でゴールデン・グラブ賞を受賞した。89年に現役引退。93、94年に巨人の打撃コーチ。2004年アテネ五輪で日本代表のヘッド兼打撃コーチとして銅メダルを獲得。11年12月に横浜DeNA初代監督に就任。185センチ、90キロ。右投右打。

最終更新:9月30日(火)10時15分

スポーツ報知

 

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