【阪神】ゴメス、延長１０回サヨナラ犠飛！３連勝で２位広島に０差

　◆阪神１ｘ―０ＤｅＮＡ＝延長１０回＝（２９日・甲子園）

　一塁ベンチに向かって両手を上げた。飛び出してきたナインに、大量の水をかけられ祝福された。０―０の延長１０回１死満塁。ゴメスが中犠飛を打ち上げてサヨナラ勝ち。来日初のサヨナラ打となった助っ人砲は「チームの勝利に貢献できて、最高にハッピー」と表情を緩めた。

　この回１死二、三塁で、鳥谷が敬遠された。８回２死二、三塁でも、ＤｅＮＡは鳥谷に敬遠策を取り、１試合に２度も自身の前を打つ打者が歩かされる屈辱を味わった。しかし、４番打者は「ダブルプレーを狙う、向こうのやり方も分かる」と、冷静だった。８回は遊ゴロに倒れてチャンスを逸したが「しっかり強い打球を打てていた」と、気持ちは前を向いていた。

　２７日朝に「奥さんに、そるようにと言われていたからね」と、長く伸ばしていたヒゲを短く刈りそろえ、この日朝には、頭も坊主頭のように短くした。「ドミニカにいた時から、基本的にはこれぐらいだったから」と、気分転換もばっちり。「２５、２６歳に見えるだろ」と、気分も乗っていた。

　リーグトップの１０８打点目は、来日１年目のセ・リーグ外国人最多打点の１１２（１９９９年のヤクルト・ペタジーニ）にあと４に迫った。頼れる主砲の一打で、チームは今季７度目のサヨナラ勝ちを飾って３連勝。２位・広島にゲーム差なしで食らいついた。和田監督は「いろんな意味を含めて、全部勝たないといけない」と、本拠地でのＣＳ開催へ向け、残り２試合に勝ち、５連勝でのフィニッシュを狙う。（辻　圭太郎）