2014.9.30 TUE
TEXT BY ALEX DAVIES
PHOTO BY DE HALVE MAAN
TRANSLATION BY SATOMI FUJIWARA/GALILEO
WIRED NEWS (US)
ブルージュは、中世以来の石造りの橋や道路が印象的な街だ。VISIT FLANDERS/CC BYND
ベルギーのブルージュにあるドゥ・ハルヴ・マン(De Halve Mann)醸造所は、2010年に街の郊外に新しいボトリング工場をオープンして以来、ロジスティクス上の難問に直面してきた。
醸造設備自体は、同社が約5世紀前に創業した当時からずっと変わらず、街の中心部にある。新工場では、できたてのおいしいビールを濾過し、瓶詰めし、出荷するわけだが、その工場に運ぶにはトラックを使わざるを得ない。そのトラックは燃料を消費し、炭素をまき散らし、丸石を敷き詰めたブルージュの街の通りに渋滞を引き起こす(それに、積み荷のビールは間違いなく泡立つ)。
だが、それももう解決する。ドゥ・ハルヴ・マン醸造所が提案した一風変わった、しかし賢明な計画を、ブルージュ市議会が承認したからだ。時間と費用を節約し、同時に排気ガスと交通渋滞を減らすことができるその妙案とは、街の地下に「ビールを運ぶパイプライン」をつくるというものだ。
これからは、何度も受賞している同醸造所のビールを、毎日街を行き来する何十台ものタンクローリーに積んで4.8km往復させるのではなく、2.8kmにわたるポリエチレン製のパイプラインのなかを流すことになる。タンクローリー1台分は、15分~20分で輸送できるという。
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2014.09.30
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