訪米中のインドのモディ首相が米政府から異例の歓待を受けている。ニューヨークの国連総会演説などを終え、29日には首都ワシントンでオバマ米大統領主催の夕食会に出席し、30日はバイデン副大統領の昼食会と米印首脳会談に臨む。米国は冷え込んでいた米印関係を修復し、経済や安全保障で新たな戦略的関係を築く狙いだ。
アーネスト米大統領報道官は29日の記者会見で「(米印は)幅広い分野で戦略的な協力関係を築いている」と強調した。「世界最大の民主主義国家」とインドを持ち上げたうえで、テロとの戦いや経済などで密接に協力する考えを示した。
モディ氏はヒンズー教の断食期間で、夕食会では食事を取らない見通し。ホワイトハウスも「訪問者のしきたりに敬意を払う」としている。
米国は2005年にモディ氏が州首相時代に宗教暴動を放置したとして、ビザ発給を拒否した経緯がある。
モディ氏は29日には十数社の米大手企業の経営トップらと会い、インド経済の自由化を進める意向を示した。
(ワシントン=川合智之)
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