第2日、18番で2打目を放つ大山志保=宮城・利府GCで(武藤健一撮影)
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◇ミヤギTV杯 ダンロップT<第2日>
▽27日、宮城県宮城郡利府町・利府GC(6499ヤード、パー72)▽晴れ、気温19・5度、風速3・3メートル▽賞金総額7000万円、優勝1260万円▽108選手(うちアマ4人)▽観衆6319人
首位と1打差の6位からスタートした大山志保(37)=大和ハウス工業=が3バーディー、1ボギーの70と伸ばし、通算4アンダーの4位に順位を上げた。首位との差は3打だが、今季2勝目は射程圏内。東日本大震災復興支援のため「今年からこの大会の獲得賞金を全額寄付していきたい」という仰天プランも明かした。最終日は約60人の私設後援会の熱烈応援を背に、逆転勝利を目指す。首位は7アンダーで渡辺彩香(21)=ユピテル=とテレサ・ルー(台湾)。
「この大会で私がいただく賞金を、今年からプロ人生の続く限り全額寄付していきたい」。大山が切り出した。
21日の夜、宿泊先の宮城県・松島でマッサージを受けながら聞いた“東北の生の声”に突き動かされたという。「道路工事も住宅建設も、途中で止まっちゃってるっていうんです。『復興は今、進んでないんですよ』って…」。大山は東日本大震災のあった2011年、選手会長にあたるミーティング委員長を務めていた。委員会で集めた500万円でワンボックスカーや小型トラックなど車8台を宮城県と石巻市に寄贈するなど、中心になって動いた。「その時に見た宮城県内の被災風景は、いつまでも忘れられない。だから、本当に微力だけれど、ずっと続けていきたい」と決心した。
毎年この大会に来ると、60人の大応援団が大山を取り囲む。「賞金女王になった2006年ごろから、毎回食事会を開いていただいて。今週ももう今日で3回目。松島のおすし屋さんで、ウニやサンマ、近海マグロ…おいしいものざんまいです」。大会会場では、その私設後援会のメンバーがおそろいの水色ベストを着て熱烈声援を送っている。
「今日はアイアンショット以外はアプローチもパットもよかった。だから17番でもう1つバーディー取って、みんなと喜びたかったんです〜。最終日は攻めて、攻めて、攻めきります!」。すでに祝勝会の準備も万端だそうだ。 (月橋文美)
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