なでしこ１０・１北朝鮮と決勝　ベトナムに３−０快勝

　この試合が代表で指揮を執って１００試合目となる佐々木則夫監督（５６）は、試合終了の笛を聞くと、少しほおを緩めた。２００８年２月１８日の北朝鮮戦で初タクトを握ってから７年目。６５勝目（１５分け２０敗）は連覇へ王手となる勝利となった。指揮官は「まだ過程の試合。ファイナルで金を取って日本に帰ったら節目の試合になる」と手綱を締めた。

　前半２４分。今大会絶好調の阪口が口火を切った。中盤からゴール前に潜り込む。混戦のこぼれ球。右足にボールが吸い寄せられた。今大会５点目は歴代１０位タイとなる通算２６点目となった。

　後半８分にはＤＦの長船が頭で押し込み、同２９分には途中出場のＦＷ菅沢がダメ押し点を決めた。守備陣も無失点に抑えた。５月２５日のオーストラリア戦から７試合連続無失点となり、歴代最長タイの記録となった

　チーム得点王の阪口は「えっ！１００試合なんですか。勝てて良かったです。練習やミーティングで怒られることも多いけど、優しい時はお父さんみたいな顔」と笑った。１０１試合目は決勝。ノリさんの「パパ笑顔」で有終の美を飾る。　（占部哲也）