雑記エントリーということで・・・
(前略)さて、それでは、正統性をそこまで気にしているからには、韓国はその正統性と継続性を大事に守っているだろうな・・・という話になりますが、違います。少なくとも「朝鮮」になってからは、そのようなものは見当たりません。韓国が正統性を大事にしながらも、特に近代・現代史での正統性論争をタブーとしているのもそのせいです。日本の正統性を壊したいと思うのは、自分自身の正統性に自信が無いからである、とも言えますね。
正統性とその繋がりである継続性が韓国(と歴代朝鮮半島の国)で成立しない理由は、自分の正統性を他国に頼り、それに邪魔となる過去の正統性を抹殺してきたからです。
こう書いてもピンと来ないでしょうから、その代表的なパターンを、朝鮮を建国した太祖・李成桂(イ・ソンゲ)のやり方から説明してみます。当時の中国大陸では「元」国の力が弱まる一方で、「明」国の力が台頭していました。当時の朝鮮半島には「高麗」という国がありましたが、高麗は長く事大してきた元の肩を持つことを決め、1388年、明を討つために「遼東征伐」を企画し、武将の李成桂を進軍させます。しかし、明の方に付くべきだと思っていた李成桂はウィファド(威化島)というところで軍をUターンさせ、高麗の首都だったゲギョン(開京)を攻撃、そのまま反対派を倒して高麗を滅ぼします。これを韓国では「威化島回軍」と言います。
そして朝鮮を建国、王になってから、李成桂は高麗の「根」を切る作業にかかります。なんと、高麗で代々王族だった「王」氏を皆殺しにしました。これを「王氏滅族」と言います。一通り王氏を殲滅した後、それなりの権力を維持できるように島を一つ与えると騙して各地の王氏たちを江華島(ガンファド)周辺に集めてから、最初から沈むように仕掛けた船に乗せて殺したと言われています。どれだけの人数が殺されたかは記録やその解釈によって差はありますが、1万5千人説があります。当時のことですから、恐ろしい数です。それでも生き残った王氏たちは、本当の姓氏を隠し、適当な姓氏を付けて生涯逃げまわるしかなかったとか・・
新しい支配勢力が出来たとしても、既存の執権勢力をここまで抹殺するのは珍しいことではないでしょうか。「壊す」と「支配する」は意味が違います。新しい支配勢力は、既存の執権勢力からの権力移譲を試みるものです。既存の王族と血縁関係になるとか、(脅してでも)権力移譲に関する公式文書などを受け取るとか。今なら合法的なプロセスによる権力移譲が大事ですが、当時としては、そうやって無理のあるやり方でも既存執権勢力から正統性<支配する・されるに相応しい理由>を受け継ごうとするのが普通でした。
長いスパンで見るとその方が安定しますし、一々軍事力で抑えるよりコストパフォーマンスもいいからです。政治だけではなく文化などでもそうで、その過程で宗教が活躍したりもします。例えば、カトリックの天使の絵や聖物(聖堂で礼拝などに使う道具など)を見ると、現地の伝承に登場する神や天使と混ざった(同一視された)部分があったりします。
しかし、李成桂は、まったく違う方向から正統性を確保しようとしました。それが「親明政策」です。「中国(明)は偉い。偉すぎる。お父様だ。私たちはその子にすぎない。その明が朝鮮を認めた。国名も明の皇帝がつけてくれた。王のハンコである玉璽も明の皇帝からもらった。だから、愚民の皆、絶対に文句言うな」。隣にある大国が認めてくれたから、それで納得しろというのです。それが朝鮮の正統性でした。
それまでも中国への事大はありましたが、朝鮮ほど土下座で一貫した国もなかったでしょう。そして、既存の宗教であった仏教を弾圧してまで、儒教思想を崇拝するようにしました。韓国では、これを「崇儒抑仏」と言います。
儒教思想により上下関係を厳しくし、上の存在である「明」を崇拝するようにして、その明に認められた朝鮮の正統性を確保する。そして、下克上(反乱)で執権した男が、「上に逆らえない」という儒教の性格を政治に利用することによって、「自分が同じ目に合わないための」安定性を確保したものでもあると、私は見ています。
当時の記録にもこういう動きを見て取ることが出来ます。朝鮮の法典の基礎になったと言われている「朝鮮經國典(1394年)」を書いた鄭道傳(チョン・ドジョン)という人がいます。その朝鮮經國典の「国号」の章に、次のような記述があります。「前にあった国(百済、新羅、高句麗、高麗など)の国号は、(中国)皇帝の許可を得たものではない。そのような国号を受け継ぐわけにはいかない」。子の名前は親が付けるべきだ、とでも思ったのでしょうか。
その新しい正統性・・新しい大国(明)に認めてもらった正統性のために、その明に楯突いていた高麗の正統性(マックス・ウェーバーの分類からして伝統的、カリスマ的正統性)である高麗の前王朝、王氏を徹底的に抹殺したのです。自分の国の正統性を他の国に頼っただけでも情けない話ですが、そのために過去の正統性をここまで打ち切るとは、呆れるだけです。
余談ですが、この部分が、「韓国の歴史は五千年」という話を聞くたび、私がもっとも強く吐き気を感じるポイントでもあります。いくら昔のこととはいえ、この中国頼りの朝鮮の正統性に、「継続性」など、見出すことができないからです。今でも、政権が変わると前の大統領を牢屋送りにしたり自殺に追い込めたりしますから、DNAって怖いですね。
敗戦後の「私たちは戦勝国民だから日本人より偉い」という考え方、
そして、朝鮮戦争においての「大国(韓国の場合はアメリカ、北朝鮮の場合は中国やソ連)に認められた私たちが正統政府だ」という考え方、
それらを並べて、「朝鮮半島の歴史に継続性など存在しない」を説明し、繋がらなくなった歴史の結果、今の韓国に残された最後で唯一の正統性が「反日」である・・という話に仕上げることが出来れば・・
面白い展開に出来るのではないか?と思っています。
正統性は儒教思想に何より大事なもので、儒教思想は反日思想に強い影響力を持っていて、反日は韓国の最後の正統性である。
その三つ組の中に、何かを見出すことが出来れば、と・・
まだ報告できる段階ではありませんが、頑張ります!!!
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