昨日,以下の記事を書きましたら,「ミルクでもいいのでは?」という内容のブコメいただきました。私もミルクでも良いと思うんですけど,妻は母乳が出ないというわけではなく,おっぱいが張って母乳が作られているのだけどうまく開通していないという状態で,母乳育児をしないと胸が張って痛くて眠れないという状態なんですね。そのためミルクを入れるということをしないで,母乳で育ているという選択をしているわけです。
母乳育児で思い出す「あなたのおっぱい死んでいるわね」と言われた日 - いつか朝日が昇るまで
ただ「母乳育児最高!!」というわけではなく,そこにはメリットとデメリットがあります。デメリットの方を重視する方は意識的にミルクとの混合を選んでいるというのも聞いたことがあります。そこで今回,母乳育児のメリットとデメリットについて書きたいと思います。もし補足があればご指摘ください。
メリット
①経済的
小さい時は良いのですが,大きくなるとミルクをたくさん飲むのでミルク代がかかるようです。妻も「母乳はミルク代必要ないから経済的で良いね」と言われたことがあります。
②準備が楽
ミルクは温度を気にしたり,哺乳瓶を消毒したりする手間がありますが,母乳の場合,基本的にはどこでも授乳できます。妻は以下のような授乳ケープを買っていつでもどこでも授乳ができる状態です。
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③母体に良い影響を及ぼす
これは経験談ではなく専門家の話です。以下のような効果があるようです。
オキシトシンが分泌されて産後出血が減り、エストロゲン分泌が抑制されるため閉経前の乳がんが減り、卵巣がん、子宮体がんも減るとされています。
④乳幼児突然死症候群の予防になる
これも専門家によれば,という話ですが,確かに母乳育児のメリットとして多く語られていますね。
母乳を通して母親が食べたものの匂いと味を学習し、食育につながり、乳頭・乳輪を吸うことで顎や顔面が適切に発達し、SIDS(乳幼児突然死症候群)の予防につながると言われています(母乳が出なくても吸わせるだけで効果があるそうです)。
デメリット
①母親にしかできない
ミルクであれば旦那さんが代わりにあげることができますが,授乳は男性にはできません。いろいろと手伝うことはできますが,体力的に辛くなるのは奥さんになります。
そこで添い乳をするなどの策も考えられるのですが,飲んでいなくてもおっぱいを吸っているため,睡眠と授乳が結び付けられて断乳・卒乳が難しくなるようです。
②腹持ちが悪い
母乳と比較するとミルクの方がよく寝てくれると思います。長男の時,妻がダウンしてミルク入れたら5時間も寝てくれて驚いたことがあります。
③おっぱいトラブルがある
乳腺炎や乳頭が裂けるなどのトラブルに見舞われることがあります。特に乳頭が裂けるととても痛くて授乳を続けるのが困難になります。
④使える薬が限られる
病院に行っても「授乳中では薬は出せません」と言われてしまいます。実際には使える薬もあるようですが,そういうのは考えずに出さないという選択をする医者が多いようです。また子供が大きい場合,「もう授乳止めて良いんじゃないの?」と言って,薬を出す医者もいます(これは最悪ですよね…)。
さいごに
母乳で育児をするかは人それぞれですし,その家族にあったスタイルを選べばよいと思うのですが(ミルクとの混合という選択肢もあります),産院によっては「母乳育児でなければダメ」というところもあるので,注意が必要です。また母乳育児をする場合,おっぱいマッサージをしてくれる場所を探しておく必要があるでしょうね。
分娩施設の選び方~経験して分かった注意すべき点 - いつか朝日が昇るまで
最近やっと妻の胸の痛みは治まったようなのですが,二男の昼夜逆転で今,二男は爆睡中です。夜中の頻回授乳,本当に大変です。私も寝かす手伝いをしていますが,それも限界があるので,妻には頭が下がる思いです。日光いっぱい浴びで昼夜逆転がもとに戻ることを心から待ち望んでいます。せめて冬が到来するまでには何とかなってほしいものです…。
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