集団的自衛権:国民安保法制懇が閣議決定撤回求める意見書

毎日新聞 2014年09月29日 20時36分

 内閣法制局長官経験者や学識経験者でつくる「国民安保法制懇」は29日、集団的自衛権行使を容認する閣議決定の撤回を求める意見書を内閣府に提出した。東京・永田町の衆院第2議員会館で開いた記者会見で、東京大の樋口陽一名誉教授は「憲法9条が邪魔なら、条文を変えることに自分の政治生命をかけ、国民に問うべきだ」と安倍晋三首相の政治手法を批判した。

 意見書はA4判8ページ。閣議決定の論拠になった「積極的平和主義」について「憲法9条の根幹にある平和主義を変質させ、否定する」と主張。集団的自衛権の行使は「憲法9条の下では許容されない」と結論付けている。

 また、元内閣官房副長官補の柳沢協二氏は今後の国会審議について、「イスラム国」の脅威を指摘しながら「日本が集団的自衛権を使えるようになった場合、何をやれるのか、デメリットは何か、議論されることを期待したい」と語った。【野島康祐】

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