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 千島列島の最北端にあるシュムシュ島(占守島)で旧日本兵5人のものとみられる遺骨が見つかったと、ロシア軍東部軍管区の報道官が29日、インタファクス通信などに明らかにした。ロシア国防省などの戦史調査隊が発見したもので、近く、日本側に引き渡すとしている。

 ノーボスチ通信によると、調査は今月8~25日に実施された。遺骨は埋葬されていなかったという。占守島に戦史調査隊が派遣されたのは初めてで、旧ソ連兵10人の遺骨のほか、旧日本軍の水陸両用戦車や、日本の機関車、米軍の戦闘機なども見つけた。

 占守島は1945年8月18日、日本がポツダム宣言を受諾した後に旧ソ連が侵攻。激しい戦闘が行われ、ロシア側の研究によると、両軍合わせて2500人以上が死傷したとされる。(ウラジオストク=中川仁樹)