清水大輔
2014年9月30日05時20分
臨時国会が始まった29日、国会周辺では安倍政権が進める原発や安全保障政策に抗議するための大規模なデモがあった。集団的自衛権の問題点を指摘する集会も開かれた。
午後1時過ぎ。市民団体の呼びかけで集まった約2千人(主催者発表)が国会議事堂を取り囲むように手をつないで「人間の鎖」を作り、「川内原発再稼働反対」などと声をあげた。
「こんなに集まるのはみんな怒っているから」。東京都目黒区の宮本なおみさん(78)は言った。政府が年内施行を予定する特定秘密保護法についてパブリックコメントで反対してきた。「チェック機関をつくるといっても役人の寄せ集めで終わりそう。何より声をあげても聞く耳持たない政権の態度が許せない」。京都市から来た会社員男性(31)は「『地方創生』と言うけど、地方を生かすつもりならまず、原発再稼働の明確な理由を説明してほしい」
憲法や外交の専門家らでつくる「国民安保法制懇」は国会で会見を開き、集団的自衛権行使を容認する閣議決定について「立憲主義を覆す」として撤回を求める意見書をまとめたと明らかにした。小林節・慶応大名誉教授は「(閣議決定を)あれだけ急がせたのだから、臨時国会で野党は問題点を問いただし、与党は説明と審議を尽くすべきだ」と話した。(清水大輔)
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