ジーター、有終　敵地フェンウェイで大音響コール

　一時代を築いたスーパースター、デレク・ジーター遊撃手（４０）がユニホームを脱ぐ日を迎えた。２８日の敵地フェンウェイパークでのレッドソックス戦。３回の現役最後の打席を三塁への適時内野安打で終えると代走を送られ、三塁側の自軍ベンチに戻る際には、本拠地と錯覚するような、割れんばかりの“デレク・ジーター”コールが場内に響き渡った。

　敵味方の別なく、満員に膨れ上がったファンに帽子を高々と掲げ、別れのあいさつをすると、同僚一人一人と惜別の抱擁。すがすがしい笑顔で現役生活に別れを告げたジーターは「最後の打席だと思って、ヒットを打つことだけを考えた。現役生活最後になる今日の試合をできる限り楽しむようにしたんだ」と振り返った。

　ヤ軍一筋で、常に勝利のために２０年間プレーし続けた背番号２は「楽しかった。現役中は心身ともに全力を尽くしてきた。最後までやり切ることができて幸せだった」と誇らしげに語った。（ボストン穐村賢）