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【大リーグ】

田中将、自己最短タイ1イニング2/3KO 今季最終登板でまさか7失点

2014年9月29日 紙面から

◇レッドソックス10−4ヤンキース

 【ボストン穐村賢】ヤンキースの田中将大投手(25)が今季最終登板でKOされ、5敗目(13勝)を喫した。27日(日本時間28日)、敵地で右肘故障から復帰2試合目となるレッドソックス戦に先発。日米通じて自己ワーストタイの7失点で、楽天時代のプロデビュー戦以来となる1イニング2/3の自己最短タイで降板した。球数は50球と予定していた80〜85球にはほど遠いが、本人は「(肘は)大丈夫」と強調。前半戦だけで12勝を挙げ、防御率2・77は評価に値する成績だが、最後に課題を残してメジャー1年目を終えた。

 まさかの結果だった。先発でプロデビューした楽天時代の2007年3月29日以来となる1イニング2/3でのKO。7失点も日米通じて自己ワーストタイだ。めどとされた80球を前に降板を促された田中将は、無表情のままジラルディ監督にボールを手渡すと、厳しい表情でベンチ裏へ消えた。

 「シーズン最後の登板がこういう形で終わってしまって悔しいです」。気持ちよく締めたかったはずの今季最終登板。右腕は眉間にしわを寄せ、今季20試合目のマウンドを振り返った。

 試合直前のブルペンから不調を感じていたという。制球が定まらず、ストライク率50%も今季ワースト。コースを突いたつもりがことごとくボールと判定され、スリーボールまでいったのは5度と苦しんだ。2回は4安打に味方の拙守も絡んで6失点。「ギリギリのところが全部外れてボールの判定になってしまった。僕自身が我慢して踏ん張れていれば良かったけど、そこができなかった」と唇をかんだ。

 13勝目を挙げた21日の復帰戦後も右肘に異常はなし。この日は降板時に右肩を大きく回す仕草を見せたが、田中将は「(肘は)大丈夫」と強調。ジラルディ監督も「肘は問題はない。今日は制球が悪かっただけ。2回までに球数が多くなりすぎたので降板させた」。首脳陣はあらためて精密検査を受ける必要はないとの認識で、指揮官は「不安なまま冬を迎えてほしくなかった」と復帰して2試合に投げられたという事実を収穫とした。

 開幕から大きな期待を背負い、前半だけで12勝。故障で2カ月半のブランクがありながら、13勝はチーム最多だ。それでも本人は「半分しか働けなかった。1年間ローテを守ってこそ。そういうところで悔しさが残る」と不満顔。リハビリの最終テストでもあった今季最終登板も不本意な結果に終わったが、早々と前を見る。

 「オフシーズンにしっかり鍛え直して、来春キャンプに入っていく部分で(状態を)良くはしていけると思う」。チームとともに巻き返しを期す来季。エースの完全復活が、名門の再建には必要不可欠だ。

 

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