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【大リーグ】

ロイヤルズ、29年ぶりPS進出 青木が立役者、この日も先制適時打

2014年9月28日 紙面から

◇ロイヤルズ3−1ホワイトソックス

 何と29年ぶり!! ロイヤルズは26日(日本時間27日)、敵地シカゴでのホワイトソックス戦を3−1で制し、1985年以来29年ぶりとなるポストシーズン(PS)進出を決めた。青木宣親外野手(32)は1回に先制の右翼線三塁打を放ち、共同電などによると、「シャンパンファイトは子供に戻ったような気分だった。最高です」と喜びを爆発させた。ロ軍は現在ワイルドカード(WC)1位だが、この日敗れたア中地区首位タイガースと再び1ゲーム差に急接近。残り2試合で逆転地区優勝を目指す。

 待ち焦がれた日々があまりに長かっただけに、美酒の味も格別だった。9回2死。最後の打者が打ち上げた飛球をペレス捕手が大事そうにキャッチし、万歳。守護神ホランドとハグするところに、ベンチから、ブルペンからナインが猛然と駆け寄り、タックルをかます。肩を組み、抱き合い、ダンスし、いつ果てるとも知れぬ歓喜の輪の中に、とろけそうな笑顔の青木もいた。

 「いやあ、うれしい。シャンパンファイトは子供に戻ったような気分だった。最高です。いい思い出が増えた」。素直に喜べるのも、きっちり勝利に貢献すればこそ。1回無死一塁。甘い92マイル(約148キロ)直球をジャストミートした打球は、ワンバウンドで右翼フェンスに当たる三塁打。6試合連続安打で先制点をたたき出すと、直後に2点目のホームも踏み、一挙3点の先制劇を演出した。

 間違いなく四半世紀以上なかった快挙の立役者だった。7月21日時点で48勝50敗の地区3位、首位タイガースと8ゲーム差。だが、そこから40勝22敗とほぼ2勝1敗ペースのV字回復で、この間の青木は打率3割2分3厘、出塁率3割8分5厘、28打点、26得点。特に勝負どころの9月は打率3割7分5厘と爆発した。

 球団地元紙カンザスシティー・スター(電子版)によれば、後半戦の復活について9月半ばに聞かれたヨースト監督は「かなめはノリ(青木)だ。絶好調のあいつがいなければ、今のチームがどうなっていたことか…」と語った。

 それにしても、長かった。29年ぶりのPSは、継続中のものでは米4大プロスポーツで最長だった。この日は敵地に数百人のロ軍ファンが詰め掛け、「FINALLY(ついに)」「The Wait Is Over(お待ちかねはもう終わり)」の応援ボードも揺れた。米ヤフースポーツのパッサン記者は「カンザスシティーに住んでいた者として、生きている間にこう書ける日が来るのだろうかと思っていた。ロイヤルズはPSに行く」と感激を伝えた。

 だが、戦いは終わっていない。気付けば、首位タ軍とは1ゲーム差だ。「まだ先がある。目指すところは(地区)優勝。ワイルドカードは通過点だから」と青木。喜ぶのはこの日まで。残り2試合、真の大団円まで死力を尽くす。

 

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