お立ち台での日本ハム・斎藤=札幌ドーム(撮影・高橋茂夫)【拡大】
一回。浅村に140キロの直球をバックスクリーンに運ばれ、先制点を献上。それでも続くメヒアを空振り三振に抑え、流れに乗った。二回以降、安打は森本の右越え二塁打のみ。最速144キロの直球を軸に5回82球を投げて2安打1失点。7月31日のロッテ戦(QVCマリン)以来となる今季2勝目をマークした。
持ってる男はこの日の意味も十分に理解していた。試合前に今季限りで引退する金子の記念イベントが行われた。同じく引退する稲葉とともにプロ2年目の春季キャンプで休日にゴルフに誘ってくれるなど、2人はいつも気に掛けてくれた。
昨年の春季キャンプ。右肩関節唇損傷から復帰を目指した斎藤は、左膝の手術からの再起を目指す金子と会話する機会が増えた。その親密ぶりに稲葉でさえ「距離を縮めたみたいで羨(うらや)ましい」と嫉妬するほど。この日も、降板後にベンチで金子と野球談議を楽しんだ。