初のドキュメンタリードラマで凶悪犯を演じる陣内智則。11月3日スタートのフジ系昼ドラ「シンデレラデート」にも出演が決まり、役者業が絶好調【拡大】
西口が読んでいた本をはじめ、服装や帽子の形などすべてを50年前のまま再現。ドキュメンタリードラマらしく“リアル”に囲まれて、陣内の演技も冴えた。「ここまで無口で得体の知れない役は演じたことがなかったので『大丈夫かな?』という気持ちもあるけど、充実してました」と胸を張った。
そんな主演俳優に、張江プロデューサーも「撮影中は驚きの連続。本物の西口彰が存在するかのような錯覚に陥った」と太鼓判を押す。昭和の名優が演じてきた冷血鬼を、陣内が平成の世によみがえらせる。
西口彰事件
東京五輪前年の63年から64年にかけて日本中を震撼させた連続強盗殺人事件。確定判決などによると、犯人の西口彰(70年12月に死刑執行、享年44)は63年10月に2人を殺害。目撃証言などから指名手配されるが、大学教授や弁護士をかたって全国を逃走。その間も犯行を繰り返し、64年1月に逮捕されるまでの78日間に強盗殺人計5件、詐欺10件などを行った。警察12万人と日本中の監視の目をくぐり抜けた西口だが、最後は弁護士になりすましたところ、当時11歳の少女に“正体”を見破られた。
(紙面から)