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【競馬・ボート・競輪】

[ボート]桐生、初代王者 ちょっと複雑も地元で決めた初V

2014年9月29日 紙面から

 埼玉県・戸田ボートのプレミアムGI「第1回ヤングダービー」は28日、12Rで優勝戦が行われた。若さと意地がぶつかりあった一戦はコース取りから激化。前付け策の土屋智則に絶好枠・峰竜太も引かず、15・2346という進入になったが、渡辺雄一郎も含めた内コースの3人が痛恨のF。コンマ01のSで残した地元・桐生順平(27)=埼玉=が恵まれで初代チャンピオンに輝き、待望のGIタイトルを手にした。桐生は賞金1千万円を加え、賞金ランク11位に浮上。暮れのグランプリ出場へ一歩前進した。

 思惑通りとならなかったV獲りへの航跡。桐生は苦笑いを浮かべながら「ちょっと複雑です。大変な返還額ですから…」。これが偽りない本音だ。

 ともに6日間を戦い抜いてきたファイナル3戦士が、晴れ舞台でフライング。仲間の無念と返還額を考えれば、素直には喜べない。が、何度も荒波を乗り越えてきたホームプール。ファンはそれを許さなかった。

 2M手前で黒井を競り落とし、勢いそのままに先頭に躍り出た。詰め掛けたファンは、地元のエースにやんややんやの大歓声。「ファンの方が手を振っているのは見えていた。それに応えたかった」。真っ先にゴールを通過し、右腕を挙げてガッツポーズ。浮かない顔色で登場した勝利者インタビューだったが、「皆さんが喜んでくれているし、僕も素直に喜びたい」と桐生。再びファンの大歓声を受け、ようやく笑みがこぼれた。

 この優勝で賞金ランクが11位にジャンプアップし、「この後はSGも出られるし、ここの記念もある。いろいろとペラを試して、ぜひとも平和島に行きたい」。暮れの大一番へ視界はグッと開けた。次なる戦いへ思考を巡らした男は、いつもの精悍(せいかん)な顔を取り戻していた。

 デビュー、初勝利、初優出、初優勝。そしてGI初V。「戸田でタイトルを獲るのが選手になってからの目標だった。この優勝で自分が生まれ変われると思う。レースへ行く前に余裕を持てれば楽になるから」。全ては戸田から始まった。この優勝を境に桐生が再加速するに違いない。  (米内宏一郎)

 

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