27日午後1時5分ごろ、三重県いなべ市北勢町東貝野のスクールバス運転手、片山秋男さん(68)が自宅で古井戸を清掃中、内壁の石や土砂が崩れ、閉じ込められた。いなべ署や消防などが救出作業に当たり、28日午前5時40分ごろ、約16時間半ぶりに救出された。いなべ署によると、けがはほとんどないという。
深さ約8メートルの底付近で、膝下に大きな石が複雑に積み重なっていたため、消防などが手作業で除去した。片山さんはわずかな隙間にいて助かったとみられる。
同署によると、井戸は長い間使われておらず、片山さんは畑に水をまくため27日正午ごろから清掃していた。中の水を抜き、ヘドロを除去しようとはしごを使って下りたところ、突然内壁が崩れたといい、妻が110番した。
井戸は散水用で縦50センチ、横60センチ。
消防署員が同日午後5時25分ごろ、片山さんの声を確認、午後7時45分ごろには上半身が見えたため、夜を徹して救出活動が行われた。〔共同〕