「逸ノ城は横綱になる」「日本人は弱い」朝青龍に反論できぬ相撲界の現実
2大関を料理した新入幕の逸ノ城(21)、26日はたったの0・9秒で横綱鶴竜を地に這わせた。
立ち合いで一度つっかけたものの、2度目は左に変化し、はたき込み。両手をついた鶴竜は一瞬「信じられない」という顔をし、その後はムッとした表情で花道を引き揚げた。
それにしても驚くべきは逸ノ城の「心技体」だ。相手は最高位の横綱にして、モンゴルの大先輩。今場所前は出稽古で胸を借りていた。そんな相手との初顔合わせで、あくまで勝ちにこだわる立ち合い変化。並の精神力ではとても出来ない。
192センチ、199キロの巨体にもかかわらず、機敏に動けるのも特徴。技も豊富で機転も利く。NHKのインタビューで、逸ノ城は「(立ち合い変化は)最初から決めていた」と話した。担当記者は「その発言で気になったのが、つっかけです」とこう言う。
「逸ノ城のつっかけは、呼吸が合わなかったという感じではありませんでしたからね。最初から立ち合い変化を狙っていたとなると、むしろわざとではないか、とすら思える。つっかけは何度もやると見苦しい。そのため、一度やった力士は相手に合わせて素直にぶつかりにいくことが多い。おそらく、鶴竜もあのつっかけで立ち合い変化はないと思ったのではないか」
逸ノ城は11日目の大関稀勢の里戦も立ち合い変化で勝っている。それは鶴竜も頭にあったはずだ。担当記者の推測通りだとすれば、そうした戦術を組み立てるだけのアタマと技術力にも長けていることになる。
ただでさえ、体格に恵まれている上、「心」と「技」も規格外。すでに73年の大錦(現山科親方)以来、41年ぶりとなる新入幕での横綱撃破は達成した。入門5場所は史上最速だ。さらに新入幕優勝なら1914年の両国(最高位関脇)以来、100年ぶりの快挙。今場所後は小結を通り越して、一気に関脇まで昇進してもおかしくない。
それにしても、情けないのが日本人力士だ。この日の逸ノ城の取組を見た力士たちは、まさかの金星に呆然。「すげえ!」と感心する者もいた。口をあんぐりさせるだけで、自分たちが彼らに取って代わろうという気概がない。
モンゴルは人口287万人。日本の1億2700万人の44分の1だ。にもかかわらず、朝青龍、白鵬、日馬富士、鶴竜と立て続けに横綱を輩出。この日、73年ぶりとなる40歳にしての幕内勝ち越しを決めた旭天鵬もモンゴル出身で、日本人力士の情けなさがいよいよ際立った。
元横綱の朝青龍は24日、ツイッターで逸ノ城を<横綱になる>と絶賛し、返す刀で<日本からとうぶん横綱誕生ないだろう!!>と、日本人力士をこうぶった斬った。
<まず、なぜ日本人が弱ているの? ハングリー精神がないとう言うわない、足りない!! 夢だけ考えている! 自分自身動力しない!! 家族愛足りない!! 甘いもの食い過ぎ!! ごめんねスバリ言うと、>
<や〜な事つぶやき気分悪くさしたらごめん!! しかし言うないと、誰か言う? 朝様が言う!!>
■補助金欲しさに頭数そろえるだけの親方衆
つまり、日本人はハングリー精神がなく、夢ばかり追い求めて努力をしない、摂生もできない、ということを朝青龍は言っている。かつてワガママ放題のデタラメ横綱といわれた朝青龍だが、至極正論。日本人力士の多くは「朝様」の諫言にうなだれるしかないだろう。
相撲評論家の中澤潔氏は「今の日本人に相撲は向いていません」とこう言う。
「例えば、アマチュア相撲で鳴らした豪栄道や遠藤は、いわゆる相撲エリートです。それでも、ちょっと相撲を覚えたばかりの外国人力士には勝てない。育ちからくるハングリー精神、骨格の違いなど、すべてにおいて日本人は劣っています。角界全体を見渡せば、確かに日本人にも逸ノ城のような巨漢力士はいますが、ほとんどが動けないデブばかり。これはカネのことしか考えていない親方衆の責任です。力士が多ければ多いほど、相撲協会から補助金がもらえますからね。頭数を揃えるためにただのデブばかり集め、彼らの将来像などは考えない。これでは外国人力士に勝てないのも当然です」
逸ノ城が、モンゴルの草原で暮らす遊牧民出身ということも無関係ではない。生活手段として馬に乗っていたということで、幼少期から足腰や体幹が鍛えられている。エアコン完備の部屋で甘やかされた日本人とは、体の強さそのものが違う。199キロでも機敏なのは不思議でも何でもないのだ。
かつては食うに困って、角界の門を叩く日本人が多かった時代もあった。それと同じことを外国人力士がやっているのだ。朝青龍の言葉を借りるまでもなく、日本人が横綱になれるはずがない。
立ち合いで一度つっかけたものの、2度目は左に変化し、はたき込み。両手をついた鶴竜は一瞬「信じられない」という顔をし、その後はムッとした表情で花道を引き揚げた。
それにしても驚くべきは逸ノ城の「心技体」だ。相手は最高位の横綱にして、モンゴルの大先輩。今場所前は出稽古で胸を借りていた。そんな相手との初顔合わせで、あくまで勝ちにこだわる立ち合い変化。並の精神力ではとても出来ない。
192センチ、199キロの巨体にもかかわらず、機敏に動けるのも特徴。技も豊富で機転も利く。NHKのインタビューで、逸ノ城は「(立ち合い変化は)最初から決めていた」と話した。担当記者は「その発言で気になったのが、つっかけです」とこう言う。
「逸ノ城のつっかけは、呼吸が合わなかったという感じではありませんでしたからね。最初から立ち合い変化を狙っていたとなると、むしろわざとではないか、とすら思える。つっかけは何度もやると見苦しい。そのため、一度やった力士は相手に合わせて素直にぶつかりにいくことが多い。おそらく、鶴竜もあのつっかけで立ち合い変化はないと思ったのではないか」
逸ノ城は11日目の大関稀勢の里戦も立ち合い変化で勝っている。それは鶴竜も頭にあったはずだ。担当記者の推測通りだとすれば、そうした戦術を組み立てるだけのアタマと技術力にも長けていることになる。
ただでさえ、体格に恵まれている上、「心」と「技」も規格外。すでに73年の大錦(現山科親方)以来、41年ぶりとなる新入幕での横綱撃破は達成した。入門5場所は史上最速だ。さらに新入幕優勝なら1914年の両国(最高位関脇)以来、100年ぶりの快挙。今場所後は小結を通り越して、一気に関脇まで昇進してもおかしくない。
それにしても、情けないのが日本人力士だ。この日の逸ノ城の取組を見た力士たちは、まさかの金星に呆然。「すげえ!」と感心する者もいた。口をあんぐりさせるだけで、自分たちが彼らに取って代わろうという気概がない。
モンゴルは人口287万人。日本の1億2700万人の44分の1だ。にもかかわらず、朝青龍、白鵬、日馬富士、鶴竜と立て続けに横綱を輩出。この日、73年ぶりとなる40歳にしての幕内勝ち越しを決めた旭天鵬もモンゴル出身で、日本人力士の情けなさがいよいよ際立った。
元横綱の朝青龍は24日、ツイッターで逸ノ城を<横綱になる>と絶賛し、返す刀で<日本からとうぶん横綱誕生ないだろう!!>と、日本人力士をこうぶった斬った。
<まず、なぜ日本人が弱ているの? ハングリー精神がないとう言うわない、足りない!! 夢だけ考えている! 自分自身動力しない!! 家族愛足りない!! 甘いもの食い過ぎ!! ごめんねスバリ言うと、>
<や〜な事つぶやき気分悪くさしたらごめん!! しかし言うないと、誰か言う? 朝様が言う!!>
■補助金欲しさに頭数そろえるだけの親方衆
つまり、日本人はハングリー精神がなく、夢ばかり追い求めて努力をしない、摂生もできない、ということを朝青龍は言っている。かつてワガママ放題のデタラメ横綱といわれた朝青龍だが、至極正論。日本人力士の多くは「朝様」の諫言にうなだれるしかないだろう。
相撲評論家の中澤潔氏は「今の日本人に相撲は向いていません」とこう言う。
「例えば、アマチュア相撲で鳴らした豪栄道や遠藤は、いわゆる相撲エリートです。それでも、ちょっと相撲を覚えたばかりの外国人力士には勝てない。育ちからくるハングリー精神、骨格の違いなど、すべてにおいて日本人は劣っています。角界全体を見渡せば、確かに日本人にも逸ノ城のような巨漢力士はいますが、ほとんどが動けないデブばかり。これはカネのことしか考えていない親方衆の責任です。力士が多ければ多いほど、相撲協会から補助金がもらえますからね。頭数を揃えるためにただのデブばかり集め、彼らの将来像などは考えない。これでは外国人力士に勝てないのも当然です」
逸ノ城が、モンゴルの草原で暮らす遊牧民出身ということも無関係ではない。生活手段として馬に乗っていたということで、幼少期から足腰や体幹が鍛えられている。エアコン完備の部屋で甘やかされた日本人とは、体の強さそのものが違う。199キロでも機敏なのは不思議でも何でもないのだ。
かつては食うに困って、角界の門を叩く日本人が多かった時代もあった。それと同じことを外国人力士がやっているのだ。朝青龍の言葉を借りるまでもなく、日本人が横綱になれるはずがない。