27日、ジャーナリストの江川紹子氏がTwitterで、御嶽山への自衛隊投入について反対をほのめかした際、特に装甲車の不要論を展開して識者と激論を交わし、結果的に持論を訂正する騒動が起きた。

江川氏は27日、Twitterに「なぜ、御嶽山に自衛隊派遣なんだろ…。人が必要なら、むしろ警視庁や富山県警の機動隊や山岳警備隊の応援派遣をした方がよさそうな気もするが…。」と、御嶽山への自衛隊派遣に疑問を訴える内容を投稿した(現在は削除済み)。

そんな江川氏の疑問に対して、軍事ブロガーのJSF氏が説明の返信を行った。JSF氏は豊富な知識でYahoo!ニュースで軍事解説もしている人物だ。


ところが、この説明を受けた江川氏は、JSF氏への返信として「装甲車は火砕流に勝てない」と断言する。


一方、軍事や兵器に知識があるJSF氏には、議論の余地など想定していなかったはずで、江川氏の反論には驚きを隠せなかったようだ。


ちなみにJSF氏のいう「NBC防護能力」とは、核・生物・化学兵器対処用の防護能力が備わっている、ということ。

ところが江川氏は、事実確認よりも以前に、まったく別の根拠で装甲車の火砕流に対する脆弱性を断言するのだ。


江川氏が、何を根拠に「中の隊員は皆、焼け死ぬ」と断言したかといえば、「現地で聞いたから」だという。


ここでJSF氏は再度、一般論に立ってわかり易い言葉で、一般車や警察車両よりも、装甲車を投入することの意義をし直した。


また当初、江川氏が最もこだわり、議論の中心的な核になったのは、「高温の火砕流や土石流などに対して、装甲車が強度を保ちつづけ、搭乗員を守れるか、否か」という部分だったのだが、様々な反論に対して根拠を示せない江川氏は、なぜか別の疑問を呈してきた。


今度は、なぜ装甲車を山頂に向かわせる必要があるのか。登りきれるのか? という疑問なのだが、これにもJSF氏は丁寧に反論と説明を行った。


途中、陸上自衛隊の松本駐屯地に山岳レンジャーの訓練過程がある点なども他のユーザーからツッコまれつつ、愚痴り始めた江川氏。


そんな江川氏を諭すように、JSF氏は冷静に江川氏の主張の弱さを指摘し、装甲車の有効性を説明した。


そして29日、江川氏は2通のツイートで自身の無知を認め、今回の議論についての補足説明を行った。




この投稿と同時に、冒頭のツイートを削除したことになる。

【関連記事】
御嶽山の噴火をめぐり勝間和代氏の過去の発言に非難集中
「NHKニュース7」御嶽山噴火中継時に、スタッフのオフレコ音声が入るアクシデント
江川紹子氏を激怒させた山路徹氏のスタッフ