ジャーナリスト江川紹子と有名軍事ブロガーによる「御嶽山への自衛隊投入についての議論」がネットで話題に【追記あり】
噴火した御嶽山に自衛隊を投入することについての是非を巡る議論が話題になっています。
ジャーナリスト江川紹子さんが御嶽山の噴火で救助に自衛隊が投入されたことについてこうつぶやいたことがきっかけでした。
なぜ、御嶽山に自衛隊派遣なんだろ…。人が必要なら、むしろ警視庁や富山県警の機動隊や山岳警備隊の応援派遣をした方がよさそうな気もするが…。
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 27
これに反応する方が。
@amneris84 火砕流に巻き込まれても平気な装甲車両を持っているのは、自衛隊だけだからじゃないかな。雲仙普賢岳では活躍しましたよ。
— JSF₍₍ (ง ˘ω˘ )ว ⁾⁾ (@obiekt_JP) 2014, 9月 27
江川紹子さんはこの説明に反論。
@obiekt_JP 装甲車や戦車は、火砕流には勝てません。
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 27
しかし反論した相手、つまり江川紹子さんに説明してくれた方は有名な「軍事ブロガー」でYahoo!個人ニュースにもページを持っているほどの方でした。
【Yahoo!】Obiektよく分かる軍事ニュース解説
同じ方によるこちらのブログはトップページに200以上のはてブがつく軍事情報サイトです。
週刊オブイェクト
専門家に反論してしまった江川紹子さんですが、「現地で聞いた」という根拠で自説を貫こうとします。
@amneris84 え? 勝てますよ? NBC防護能力があるので平然と行動できます。
— JSF₍₍ (ง ˘ω˘ )ว ⁾⁾ (@obiekt_JP) 2014, 9月 27
@amneris84 【60式装甲車】 http://t.co/tHlraWlIB7 「本車は1990年代に起きた長崎県・雲仙普賢岳の火山災害の時、火砕流に耐えられる鋼製の車体が買われ、危険地域で偵察を行った実績がある。」
— JSF₍₍ (ง ˘ω˘ )ว ⁾⁾ (@obiekt_JP) 2014, 9月 27
@obiekt_JP 実際は火砕流浴びたら、中の隊員、みな焼け死にます。
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 27
@amneris84 えっと、江川さんは一体どういう根拠でそんなことを言われてるんですか? 実際に耐えられますよ。
— JSF₍₍ (ง ˘ω˘ )ว ⁾⁾ (@obiekt_JP) 2014, 9月 27
@obiekt_JP 現地で聞きました。
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 27
@amneris84 誰に? 装甲車の専門家でもない人に聞いても意味が無いです。 装甲車はハッチを占めていれば火砕流にも耐えられますし、大きな噴石も装甲で跳ね返します。江川さんの勧めるような警察や消防の車両ではどちらも無理なんじゃないかな。
— JSF₍₍ (ง ˘ω˘ )ว ⁾⁾ (@obiekt_JP) 2014, 9月 27
補足説明もされています。
@obiekt_JP 火砕流に耐えられる?本当ですか~?あれだけの熱と運動エネルギーに耐えられるとは思いませんが・・・。 https://t.co/CBPQKK6Bcr
— Arizonian Chandler (@chandlerblv) 2014, 9月 27
@chandlerblv 装甲車は核爆発の爆風もある程度までは想定してますから。
— JSF₍₍ (ง ˘ω˘ )ว ⁾⁾ (@obiekt_JP) 2014, 9月 27
@chandlerblv というかそのリンク先、運動エネルギーと言ってる時点で全然分かってないですね・・・面積当たりの圧力から言えば大したことは無いです。
— JSF₍₍ (ง ˘ω˘ )ว ⁾⁾ (@obiekt_JP) 2014, 9月 27
@obiekt_JP 装甲車自体は問題ないけど、中の人が蒸し焼きになるのは考慮していない、ということなら納得です。
— Arizonian Chandler (@chandlerblv) 2014, 9月 27
@chandlerblv いいえ、熱問題でも平気ですよ。
— JSF₍₍ (ง ˘ω˘ )ว ⁾⁾ (@obiekt_JP) 2014, 9月 27
また、別の話題もパラレルで進行していました。
@obiekt_JP そもそも、御嶽山の山頂に装甲車あげるという発想がよくわからん
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 27
@amneris84 雲仙普賢岳でも装甲車は出動しましたけど。
— JSF₍₍ (ง ˘ω˘ )ว ⁾⁾ (@obiekt_JP) 2014, 9月 27
@obiekt_JP はい、出ました。けど、障害物が多くて、遺体収容にあたった隊員たちは、結局、途中から徒歩で現場に向かってます。
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 27
@amneris84 途中まで進出した装甲車を中継基地とすれば危険な状態の時間を短く出来ますよね? 装甲車まで到達すれば火砕流や噴石の危険かが逃れられる。有用ですよ。
— JSF₍₍ (ง ˘ω˘ )ว ⁾⁾ (@obiekt_JP) 2014, 9月 27
@obiekt_JP 装甲車でどこに行くんですか?
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 27
@amneris84 出来る限り近くまで。中継基地と言った意味、理解できてますか?
— JSF₍₍ (ง ˘ω˘ )ว ⁾⁾ (@obiekt_JP) 2014, 9月 27
@obiekt_JP 御嶽山の噴火に関して装甲車を使う案はまったく理解できませんが、陸自の松本駐屯地に山岳救助隊があると教えて下さった方がいて、それはよく理解できました。
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 27
@amneris84 雲仙普賢岳でも装甲車は出てますが何か。
— JSF₍₍ (ง ˘ω˘ )ว ⁾⁾ (@obiekt_JP) 2014, 9月 27
@t_iori @amneris84 警察も消防も車は当然使ってます。そして使うなら頑丈な方がいいに決まっている、という話。噴石と火砕流がありますからね。あと溶岩ドームが出来たら熱源監視もしたい。やはり装甲車に熱源センサー積んで接近する方がいいでしょう。
— JSF₍₍ (ง ˘ω˘ )ว ⁾⁾ (@obiekt_JP) 2014, 9月 27
その後の江川紹子さんのツイート。誤解を指摘され・・・
@obiekt_JP 御嶽山の噴火に関して装甲車を使う案はまったく理解できませんが、陸自の松本駐屯地に山岳救助隊があると教えて下さった方がいて、それはよく理解できました。
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 27
@amneris84 山岳救助隊はありませんよ。以前は山岳レンジャーといって山岳戦の訓練過程がありました。
— 生けもの (@ons816) 2014, 9月 27
@ons816 あれ?そうなんですか。
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 27
ぼやくも・・・
自衛隊にかかわると、「ほわい?」と問うただけで、勝手に深読みして「きーっ」となったリアクションがうようよ来るにゃ。その中に、まともな「びこーず」がちらほら。やれやれ…。
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 27
@amneris84 「ほわい?」ではなく江川さん断言してたでしょう?
— JSF₍₍ (ง ˘ω˘ )ว ⁾⁾ (@obiekt_JP) 2014, 9月 27
@obiekt_JP なぜ、自衛隊を?と問うたのですよ。ちなみに、火砕流に装甲車が勝てないのは、装甲車そのものは原型を保っても、中の人間が死んでは意味がないからです。
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 27
@amneris84 自衛隊の装甲車は火砕流と噴石と火山性ガスから中の人員を守れます。江川さんはこれら3つに反論できていません。また火砕流に付いては中の人が耐えられるかどうかは持続時間次第です。窪地で滞留し続けたら助かりませんが、先進配備されて斜面に居たならば助かりますよ。
— JSF₍₍ (ง ˘ω˘ )ว ⁾⁾ (@obiekt_JP) 2014, 9月 27
しかし結局、自説は変えず?
@remua7 残念なことに、まともなミリオタからのリアクションはないのだにゃ。
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 27
@Simon_Sin @Shinden28 @garfield0802 何度でも言いますが、装甲車本体が原型を保っても、中の人間が死んでは意味がありません。
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 27
@Shinden28 @garfield0802 @Simon_Sin 普賢岳では、「マシでは」ということで投入されましたが、あくまでそのレベルです。頂上付近に残されている登山者を救助することが必要な御嶽山の噴火で装甲車を投入する意味が全く理解できませんね。
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 27
@syoukoy 人に説教する時には、相手の言っていることをきちんと読んでからにしましょう。
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 27
江川紹子さんには多くのリプライが送られていますが、批判的なスタンスが多いようです。いくつか抜粋すると。
少なくともJSF氏が具体的事例を基に説明してるのにこの発言。@amneris84
https://t.co/MIagTfz8Em
— Polaris (@Polaris_sky) 2014, 9月 27
火山灰や噴石はもちろん火砕流の危険もある中、警察消防自衛隊に生身で突っ込めとでも言いたいのかね江川紹子は… RT @amneris84 あれ?そうなんですか。 " @ons816 山岳救助隊はありませんよ。以前は山岳レンジャーといって山岳戦の訓練過程がありました。
— ポン吉 (@poponnkichi) 2014, 9月 27
@amneris84 「装甲車や戦車は、火砕流には勝てません。」「実際は火砕流浴びたら、中の隊員、みな焼け死にます。」みたいな明らかな間違いをツイートしたらそりゃツッコミ入れますよ。深読みとかそれ以前の問題でしょう
— Simon_Sin (@Simon_Sin) 2014, 9月 27
普通に装甲車が必要な理由教えて貰ったときに、素直に「教えてくれてありがとう」って言っとけば、妙な勘ぐりされないで済むんじゃないですかね QT @amneris84: 自衛隊にかかわると、「ほわい?」と問うただけで、勝手に深読みして「きーっ」となったリアクションがうようよ来るにゃ
— 各務原 夕(暗黒非合法小学生) (@nekoguruma) 2014, 9月 27
@amneris84 って、本当に
『嫌いなことは調べないで頓珍漢なこと言うジャーナリスト』
だよな。
— かっしー@日本おっぱい党総裁候補 (@kAssy0121) 2014, 9月 27
追記:2014/9/29 13:52
江川紹子さんが9月29日の昼に補足のツイートを流されています。
1)昨日から何度もツイしていることですが、今なお苦情や誤解があるので、改めてツイします。一昨日の自衛隊投入についての疑問は、今回の災害の規模と陸自松本駐屯地の山岳部隊としての能力について、私の無知から生じたものです。自衛隊を災害で派遣することに反対しているわけではありません。
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 29
2)一昨日のツイが、今もRTされ、現在の私の認識であるように思っている方も少なくないようですので、削除いたします。救助の状況や被災者の多さ、現場の困難さを知るにつけ、救助隊の方々が二次災害に遭うことなく、山に残された方々が早くご家族の元に帰れるよう祈るばかりです。(了)
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 29
そして自衛隊の派遣に疑問を呈した冒頭のツイートを削除しています。
また江川紹子さんの発言との関連は不明ながら9月29日の午前中に、防衛大臣も務めた小野寺五典氏がこのように語っていることも注目されます。
今回の御嶽山噴火の救助には自衛隊の装甲車が活用されています。火山灰や噴石が降るような状態では一般的な車両では対応が難しい為です。御嶽山に限らず活火山に近い駐屯地には今回のような場合の為、装甲車が配備されています。重ねて一刻も早い被災者の救出を願います。
— 小野寺 五典 (@itsunori510) 2014, 9月 29
追記:2014/9/29 20:22
炎上状態といっていい江川紹子さんが、再度の釈明を流しています。
1)装甲車についてはどうなのか、という問いがありますが、火砕流というと高温のものを想定していたので、装甲車でも直撃を受ければ、中の隊員に犠牲が出てしまうし、装甲車で山頂に登って救助活動するわけにはいかないので、装甲車を理由に自衛隊投入したのではないはず、との趣旨です。
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 29
2)その点、言葉が足らず、不適当な物言いになって、@obiekt_JP さんに不快な思いをさせたことはお詫びします。ただ、普賢岳の噴火災害の際、自衛隊の装甲車が火砕流の中を駆け回ったかのような印象を持つ方が少なくないようですが、それは事実ではありません。
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 29
3)多くの死者を出した大火砕流では、警察官も犠牲になり、「自衛隊なんとかしてくれ」という期待に応えて、自衛隊が遺体の収容に向かいました。この時、装甲車は出ていますが、現場まで到達していません。隊員たちは、途中から徒歩で現場に向かい、遺体を収容しました。その最中に、火砕流が発生。
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 29
4)地元出身で現場の地理をよく知っている隊長の適確な判断で正しい方向に避難し、危機一髪で無事でした。自衛隊も、この時の教訓から学んで、隊員の二次災害を避けながら、活動を行うためのいろいろな研究をしたはずです。火砕流の中を、装甲車で突っ込むような無謀なことはやるわけがありません。
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 29
5)なお、今回、〈登山口には、戦車型の装甲車5台が待機。気密性が高く、ガスや粉じんに強いため、急な噴火時の避難先になるが、28日は本格的な活動機会がなかった〉と報じられています。さらなる大噴火が起きた場合に備え、安全を高めるために、あるものは全て使うという対応はよく理解できます。
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 29
6)何度もツイしたように、今回は、山岳での活動、ヘリでの救助活動などの能力が高く、よく訓練された人が数多く必要だったので、自衛隊が投入されたのだと理解しています。今後も、装甲車の「本格的な活動機会」が訪れることなく、すべての救助隊員たちの安全が守られるよう祈るものです。了
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 9月 29
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