2014.9.29 MON
TEXT BY NICK STOCKTON
IMAGES BY NASA
TRANSLATION BY RYO OGATA/GALILEO
WIRED NEWS (US)
北極圏の海氷は、毎年9月半ばに年間で最も小さくなる。2014年の9月は、過去数年ほど劇的ではなかったが(2012年には、氷冠が記録史上、最も縮小した)、それでも、「氷がない北極」に向かう傾向は続いている。
奇妙な姿が並ぶ冒頭の画像は、北極圏の海氷域の輪郭を、1979年から現在までの月ごとに示したものだ。
氷冠は、深さと体積も減少している。以下のGIF画像は、北極圏の海氷の面積や体積、深さについて、1979年と2013年の9月平均を比較したものだ。ワシントン大学極域科学センター(Polar Science Center)が開発したモデリングツール「PIOMAS」のデータからつくられた。PIOMASは、機器、氷上の調査隊、海底パトロールによる測定と、海洋と大気のデータとを組み合わせて、氷冠の体積を計算する。
下の動画では、氷冠の3月末からの1日ごとの変化がわかる。2014年、北西航路(北米大陸の北方を通って、大西洋と太平洋を結ぶ航路)はほぼ開いたが、海氷が完全に解けきることはなかった(現在ある記録では、完全に解けたのは2007年(日本語版記事)と2008年の2回のみだ)。しかし、動画の左上を見ていると、シベリア北部の開放水域が、北極から5度の範囲にまで広がってきていることがわかる。
SPECIAL
ACCESS RANKING
KEYWORD
気になることば
「WIRED CONFERENCE」
2014.09.30
UPDATE
コメントをシェアしよう