上原多香子　気丈に振る舞う　夫ＴＥＮＮさん通夜で

　３５歳で急死したヒップホップグループ「ＥＴ−ＫＩＮＧ」のＴＥＮＮ（本名森脇隆宏）さんの通夜が２７日、大阪市阿倍野区のやすらぎ天空館でしめやかに営まれ、メンバー６人や関係者、ファンら約１０００人が参列した。

　ＴＥＮＮさんは２５日午前、大阪市内の自宅マンション駐車場に止めた車の中で首をつっている状態で見つかり、その後死亡が確認された。自殺とみられている。

　第一発見者となった妻の上原多香子（３１）はこの日午後４時すぎ、所属するグループ「ＳＰＥＥＤ」の今井絵理子（３１）に付き添われ、うつむきながら斎場へ入った。ＴＥＮＮさん死去後、初の公の場に姿を見せた。関係者によると、上原は、ひつぎに入ったＴＥＮＮさんの遺体に３分ほど話しかけていたという。精神面も少し安定し、喪主として気丈にふるまった。

　式典は無宗教の形式で、読経は行わず、近親者のみが会場内で献花。会場の外に設けられた一般ファン向けの記帳台には、ＴＥＮＮさんが愛用した法被や帽子、靴などの品々が置かれた。式典終了後、上原は報道陣の前に姿を見せ、無言のまま深く一礼し、会場を後にした。

　ＴＥＮＮさんと６年ほど前から親交があったタレントの赤井英和（５５）は弔問後、取材に応じ、「素晴らしいアーティストとして活動している中で『何でやねん』という気持ちです」と涙を流した。

　ＥＴ−ＫＩＮＧのマネジャー、松本豊さんが取材に応じ、ＴＥＮＮさんがメンバーに宛てた遺書の内容について、「多少のお詫びのようなもの」と説明。ＴＥＮＮさんの悲報については「日常会話の中でも、きっかけを感じたことは一度もない。曲作りに悩んでいたとしても、よろしくない（死にたいというような）テンションになる人ではない」と語った。