終戦記念日対談
金子兜太さんといとうせいこうさんが「俳句」から戦争と平和を語り合います
【国際】中国、新卒エリート派遣 アフリカ浸透 次は人材【北京=白石徹】中国がアフリカへの投資だけでなく、人材の派遣・育成を加速させている。大型プロジェクト推進のため既に約二十万人の中国人労働者がアフリカ各国で働いているが、今後は大学を卒業した技術者や医師、通訳、教師らエリート層を派遣。背景には資源獲得のほか、史上最悪の新卒者の就職難もあり、中国による「新植民地主義」との批判をよそにアフリカ浸透を図っている。 中国とアフリカの貿易総額は千九百八十五億ドル(約二十一兆六千億円=二〇一二年)に上り、〇八年比で倍増。中国の輸入はアンゴラやスーダンの石油、南アフリカの鉱物など資源エネルギーがほとんどで、貿易赤字は約二百八十億ドル(約三兆円)と膨らんでいる。 また、中国による対外援助額の50%近くはアフリカが占め、タンザニアとザンビアの鉄道、ソマリアの高速道路、カメルーンの水力発電所などインフラ整備のほか、ケニアの国際スポーツ施設、ガーナの国立劇場建設も支援している。 習近平氏は昨年三月に国家主席に就任後、ロシアを初訪問したのに続きタンザニア、南アフリカなどを歴訪し「アフリカ重視」を強調。習氏にとって六度目の訪問では「アフリカ各国で三万人の(専門分野の)人材を育成し、一万八千人の留学生に奨学金を給付して受け入れる」と表明するなど緊密な関係構築を進める。 一方、中国の大卒者は今年六月、十年前のほぼ四倍となる七百二十七万人に上ったとされ、卒業時の就職内定率は五割を切る。アフリカ研究の専門家は就職難を緩和するため「アフリカ(五十数カ国)で働く中国人の新卒者を募り、全ての国に技術者ら専門分野をもつ若者二百人ほどを派遣する」と提案。中国の外務省や教育省、商務省の三省が具体的な派遣方法の検討を始めているという。 PR情報
|