宅録ミュージシャン雑記 月に見下ろされて ~宅録ミュージシャン trifling beetleのブログ~

宅録ミュージシャン・trifling beetleの雑記帳&忘備録。
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[Stone will cry out]


これは「悪事は必ずばれる」というファンクミュージック文化なんかにおける有名なスラングだ。

そう、悪事は必ずバレるといいたいところだが、現実にはバレないまま曖昧に終わることも相当あるというか


というよりもちっちゃい悪事はほぼバレない感が拭えない(笑)。

ちょっとタバコをポイ捨てとか、立ちション、唾を道に吐いたりとか、そういうものは全部が全部バレるとは限らないのではないのか。


むしろバレないことの方が圧倒的に多いとさえ思う。

バレる方が間抜けで稀有なのかも。

それで終わる問題ではないが。



しかし、大きくなればなるほどバレ易くなるというのは、これもまた自然の摂理だと思う。


今、都知事選に立候補している人の中で、黒い金を貰ったことがない人っているのだろうか?

5000万という巨額の「疑惑な金」を受け取り、結果、辞任した前任者の後任を決めるという趣旨の選挙なのだが、その候補内にも、実は疑惑な金を受け取った前歴があるのではないのか?


というウワサがまことしたたかに囁かれている。


相手に対してネガキャンを張るという、選挙戦における戦略的なものも無論あるのだろう。

常套手段ではある。


しかし、やはり火のないところに煙は立たないし、便のないところから便臭はしないものだ。

当選後、悪事がばれてしまい、速攻辞任というオチは堪忍して欲しいものである。


税金の「無駄遣い的に浪費された感」というものがよりいっそう募ってしまい、狂いそうになるからである。





以前録音していたMDやCD-Rを起こしている。

15,6年分にわたるという、考えただけでもぞっとするくらいの途方もない情報量だ。

大方はギターやピアノの簡単な伴奏を伴う自作のメロディの断片なんかであり、ある程度のオケを伴う「プリプロ」になっているものは、実は2割ほどなのである。

その中には「おおっ」と思うものもあるので、それらをできるだけ回収してやろうかなと。


こういう断片が成長し、やがて完成するというのは本当に嬉しいなと思っている。


少しずつだが、こうやって自分の身の回りにあるものを「身辺整理」している途中なのだ。

シャシン類とか日記とか、たわいもないメモとか、くだらない絵画とか、そういうものをデジタル化して一つのHDなりメディアなりにまとめておこうと。


もうおのれの人生のクローザー作業の、ごくごく初期に入っているということである。


音楽についても、自分が生きていた証の一つとして、それを残すことが、自分にとっては一番大事なことなのである。

むしろ他人受けなどはもうどうでもいいことで、あくまでも付加価値の一つに過ぎない。

負け惜しみでもなく。









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考えてみれば、今、自宅に弦楽器のチューナー、及びチューニング機能を持った機材等が12,3個ある。

とりあえずそれらをいくつか使って


「本当にこのチューニングは正確なのかどうか?


また、正確に測れるのはどれなのか??」


...等をじっくりと検証したくなった。

疑念が洪水のようにあふれ出してきたのだ。


その結果、おおかたという点においては、すべてほぼ同じなのであった。


大きな誤差はほぼない。

当然といえば当然だ。


が、非常に細かい点でかなり誤差があるのだ。


特にベースのオクターブチューニングを行ったときなどに顕著になる。

オクチューはメンドクサイといわれるが、自分はこの作業が好きなので、録音演奏前のごく通常業務の一環として頻繁に行う。

神経質すぎるとか、強迫観念といわれても仕方ないかもしれないほどの頻度だ。

ひどいときには二、三回流しで演奏した後に、もうそれこそ狂ったように通常チューニングとオクチューを行う。

何となく音が合っていないんじゃないか、さっき思いもかけずに指がひっかかったときに、余分な力が入ってしまい二弦の音が少し狂ったんじゃないかなどという疑念が、それこそ決壊した水のように湧いてくるからなのだ。


好きというよりも、実は病的なものに憑かれているのかもしれないな(笑)。


この誤差が許される範囲なのか否かということが凄く気にかかってやまない。

結果的に言うと、すべてがぴたりと同じ値を指すことは無いのだ。

なのであとはどれを選択するのか、信用するのかという事だと思う。

ただ、自分的にはOKが出せる範囲であったとしても、絶対音感があったり、耳が超イイ人からしたら、もう気持ち悪くなる範疇なのかもしれない。


どれか一つだけを、それだけを、もうそれこそ狂信的に信用したいと考えている次第(笑)。






2月6日の24:00放送のFM西東京内で「緑の風、緑の呼吸(いき)」がオンエアされるというメールが届いていた。

テーマ曲候補ということだが、さてはて(笑)。


この曲は、実はあるテーマソングコンテストに出品されているものだ。

されているということすなわち、まだグランプリは決まっていないようだからだ。

自分的には特に素晴らしいデキだとも思わないが、なぜか周囲の受けは抜群で、先週にはfmGIGの「インディーズGO!Go!」でもオンエアされたようである。


[Been down so long, It looks like up to me]



下り坂もあまりにも長く続くと、逆にそれは上昇しているように見えてしまうという意味だったか。

これはベテランフォークシンガーでもあったリチャード・ファリナーの著作のタイトルである。

カウンターカルチャーの哲学書などといわれている作品だ。


ドアーズのジム・モリソンは、この著作に感化されて「Been Down So Long」を書いたという。

キャリアの晩年、遺作「L.A. WOMAN」製作中のことである。



最近、下降気流に乗っていることが、上昇気流に流されているように見えることがある。

もっとも、視座の錯覚というか、なんかそんな感じだと思うのだけど(笑)。



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夜中寝る前とかにオリジナルラブの曲を聴いていて、もうどうしようもないほど泣きそうに感動することがある。

これは自分にとって結構お気に入りなカタルシス法の一つである。


「アイリス」とか「流星都市」「ショウマン」「夜行性」、あるいは「スクランブル」「ヴィーナス」「プライマル」など。

どれもこれも、ごくありふれたラブソングのようだが、それでいて、どうしようもなく心の琴線を鳴らしまくる要素が、もう何重にも渡って仕組まれている。

自分の心の奥に巣食っている、例えれば、どうやっても駆除・削除できないマルウェア、スパイウェアのようなものに対して、とっても優しく働きかけるというか。

こういう歌、音楽は、本当にかけがえのないものだと思う。






食品に農薬が混入されるという、いわゆる食品テロ事件が大きく前進したと報道されている。

逮捕されたのは契約社員の男性だった。

この報道について何気に見ているのだが、自分的にはものすごい違和感を禁じえないのである。


以前、アメリカで9.11同時テロが起こったときに、社会的な嫌疑の対象として真っ先に上げられたのは「イスラム教徒及び中東系の人」だった。

コロンバイン高校での銃乱射事件では、犯人がマリリン・モンソンの熱狂的ファンという点を真っ先に取り上げて、犯行直前にボウリングを楽しんでいたことはあまり話題にならなかったという。

中国製のギョーザに毒が混入されていた事件では、販売元の「JT」ではなく、「中国」という工場の所在地に大いに注目した報道というものが盛んになされていた。

秋葉原の事件では、彼の置かれているネット界での疎外感に、少しばかりの光が当てられていた。


事件の容疑者が浮かび上がったときに、人は何に注目するのか、人それぞれであろう。

受け取り側の自由というか。

が、「報道の視点」という点に限定すれば、昨今のこれに対しては、まことに奇異な感覚しか残らないのである。


今回の冷凍食品農薬混入事件で逮捕された容疑者は、雇用形態や給与に大いに不満を持っていたと報道されている。

働いても、働いても将来への希望が見えなくて絶望し、思い余って犯行に及んだと結論付ければ、話はとてもわかりやすいのだ。

そういう結末への誘導、終息...という意図が何となく感じられるのは、はたして気のせいだろうか?


考えてみれば、8年も務めているにもかかわらず、明日も見えない身分であり、そりゃ自棄を起こす人間がいても不思議ではない。

そしてまた、この手の事件には必ずといっていいほど「貧困問題」なんかが潜んでいると思うのだが、そう言う観点からの報道というものも一切ない。

つまり、少し奥に潜んでいる根源的問題というものにこっそり蓋をし、「給与や雇用形態なんかへの不満」と「趣味の話」一色の報道に明らかに偏向していると思うのである。

コスプレやバイクの話はあまり関係がない。

が、それは根源的問題へと、どこかでつながっている非常に重要なツールだとも考えられないのか。

そこまで追求する姿勢は、残念ながら全く見られない。

どうしても「異端的側面」を強調したいだけなのだろう。

ここで見過ごしてはならないのだが、決してこの人が異端ではなく、誰にとっても他人事ではない問題だということだ。

明日自分がそういう立場にいても、不思議ではない。


「生活的な問題点」については、どうなんだろうか?

本人は何かの「生き苦しさ」を常態的に抱え込んでいたのではなかろうか?

自分は一番にそこらあたりが気にかかる。

さらに言えば、給与待遇への不満という点においても、「なぜ不満を持っていたのか?」と、突っ込んだ報道などはまったく見られない。


この点は、昨今の労働者のおかれている劣悪な環境、および抱えさせられている複雑な問題の数々という観点から見れば、これ以上はないほどの示唆的レアケースだと、そう思うのにである。

突っ込めば「臭いもの」が出るから敢えてしないのだろうか?

コイズミによる社会破壊後、社会に普遍的に充満している問題なのにである。

まあ、アメリカや中国でこういうケースがあったとして、それは農薬混入以前に、まずは労働者が一致団結、蜂起し、工場封鎖、ボイコットなどの問題に発展すると思う。

乱暴というよりか、無理を承知で言えば労働者の意識が非常に高い証明とも言えなくはない。

要するに「臭いものに蓋をする」ことは、全く至難の業なのであろう。

しかしこの国はどうやら違うようである。

こういう事件が労働者の待遇改善という方向に向かないことが、何よりも怖いことだと思うのである。

「セキュリティーの強化」「監視カメラの設置」「労働者の相互理解」、それらでくすぶり始めた火が、果たして消せるのだろうか?


そういえば、暴君ネロよろしく、最近、公衆の面前に頻繁に姿を現しているコイズミは、まったく恥も外聞も無い、ただみっともないだけの「老害」にしか見えない。

中指を立て、苦笑してやり過ごすしかないようである。


さてさて、この容疑者がやったことはとんでもないことなのだが、見方をがらりと変えれば、いろいろなカタチで労働者の権利を剥奪し、そして生き残りを図ろうとしているこの国の企業たちが、そのツケを払わされたこととも見えなくはない。

今後この手の事件が頻発しても、それはそれで不思議ではない気がする。


そういえば、かって、ピストルズのジョン・ライドン、もといジョニー・ロットンは


「And when there's no future, how can there be sin?」


...と叫んでいたよなぁ。

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PCをやっているといろいろな記号に出会うが、正式名称というものは殆ど知らない。

なので打ち込むときに「なんという名称で変換したらよいのか?」よくわからないなんて事が多々ある。


例えば、「々」は「野々村」と打ち込み「野と村を削除」で対応してきた。

これは「おなじ、くりかえし、どう」と打ち込むと出るそうだ。

ついでに「ゝ」「ゞ」「ヽ」「ヾ」「〃」も出る。



~」波線、からと打ち込むと出る。

♯」シャープと「#」いげたは別物。電話の「シャープ」は実は「いげた」だ。

「<」小なり、「>」大なり、「*」アスタリスク、「※」こめじるし。


「!」エクスクラメーション、感嘆符、びっくりマーク。

「?」クエスチョン、疑問符、はてなマーク。

!?」ダブルだれ、「」キャロット、カレット、「...」三点リーダー。


いろいろ知らないことが多い。






レンタルで「鍵泥棒のメソッド」を見た。

今はすっかり旬な役者の堺雅人の主演作だ。

まあそれ以上に脇もすごく魅力的である。

香川照之、荒川良々!一応ヒロインは広末涼子となるのかな。


内田健治監督は「アフタースクール」でもそうだったが、本当にストーリーの構築がうまい!

ちゃんこ鍋的だということなかれ。

笑いもサスペンス、恋愛要素も、すべてがやや控えめ。

なので混ざり合っても「おえっ~」とならない。

いや、いや、期待していた以上に面白かった。

この映画って、そんなに話題にならなかったのではないのだろうか?

レンタル屋に行くまで自分も知らなかったくらいだ。


ストーリーのネタバレを。


売れない役者の堺は、銭湯で金持ちそうな男・香川と鉢合わせる。

この男は転倒で記憶喪失になったという。

で、ついつい出来心で、その男の鍵を盗んでしまう。

ついでにその男本人に入れ替わってしまったりする(なりすます)。

ところがである!!

その男は、実は殺し屋だったのだ


とまあ、ここまではよくある話だ。

で、香川になりすましてしばらくはすごく快適な生活を送るのだが、やがて落とし穴が徐々に鎌首をもたげてくる。

本当に間が悪いというか。

そして、ついつい香川の「仕事」の依頼を、あろうことか受けてしまう羽目になる。

これが運命の分かれ道。

この後はとんでもない目にあうのだ。

う~ん、「ゴールデンスランバー」を彷彿させる。

こういう、思いもかけない災難ごとに巻き込まれる役というものは、自分内ではもう堺の定位置でもある(笑)。


さてさて香川の方はというと、全てを失くしてしまったのだが、絶望するどころか裸一貫から出直してやるぜと、なんと地道にこつこつ努力を始めたりする。

そして女性雑誌編集長というキャリアウーマン広末涼子の登場と相成る。

婚活に励んでいる彼女は、そんな香川の姿に好感を持ち、逆プロポーズ(笑)。


ここから物語がドタバタ劇を繰り返しながら、二転三転してゆくのだ。

もうイロイロな感情が失禁状態となる。

腹がよじれる!


最後に、荒川良々はヤクザ役である。

もうそれだけで笑えるのだが、想像以上におもろい、というかウマい!!


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武井咲というタレントがいるが、ずっと「さき」と読むものだと思っていた。


この「咲」と書いて「えみ」と読ませるセンスはなかなかだと思った。

フツウは「えみ」に「笑」を当てることが多いと思う。

でもこちらのセンスのほうがずっといい。


で、なぜそう読むのかというところは、謎なままではあるのだが。


芸名ではなく本名だそうだ。





ちょっと昔の話ではあるが、野田元総理が講演で「日本がポール・マッカートニーなら米国はジョン・レノンだ。ポールのいないビートルズはありえない。この2人がきちんとハーモニーしなければいけない」という、迷言を吐いたという。


すばらしい!!



まあ、本人はご満悦だろうが、自分からしたら何を寝惚けたことを!!である。

いやぁ、カッコ悪いにも程があるよね。

トホホだ。


しかしである。


ジョンとポールがアメリカと日本だと仮定すれば、それは絶妙のコンビネーションを見せていた頃ではなく、むしろ解散前後のいがみ合ってギクシャクしている頃なのではなかろうかと思うのだ。

だとすれば中国はヨーコか?


そう考えれば、あながち的外れとも言えなくはない。




ジョンとポールと言えばやはり常田富士男の「私のビートルズ」。

最高にシュールでサイケな一曲だ。


禿山の、禿鷹が、私を少し噛ったからハッシッシ、ハッシッシ、ハッシッシをあげたのさ~。

おぅ、夢見るふたり~。

バラの花をベッドに敷きつめて、ジョンとポールがあいしあっているぅ~。

素敵な旅行...


何が言いたいのか、全く意味不明ではある!

だが、意味なんて、そんなもんはもうどうでもいいのかもしれない。



自分は知らないが、当時は深夜放送で毎晩のようにかかっていたという。

Fuzzギターとベースのユニゾンフレーズ。

DistortionでもOverdriveでもない。

ファズだ。

オルガンもいかがわしい感じ。

角笛の如くうなりたてるホーンセクションもエエ感じ。

ボーカルに、徐々にリバーブ(エコーか!?)がかかってぼやけていくところもステキだ。


映画なんかの名脇役、あるいは「まんが日本昔話」のおじさんの、あのとぼけた感じもいいし、ジャケット写真も素晴らしい。

内股気味でチューリップハット。

ヒッピーを意識しているのだろうが、もう最高以外の何者でもない。

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映画は売春じゃない…


そんな一節が出てくる。

痛いほどグッと来るひとことだ。

CUT」のキャッチコピーは「映画のために死ね」である。


主人公の西島秀俊は死んでもいいぐらい映画を愛している映画監督である。

芸術としての映画のことをだ。

シネコン主導の娯楽作品をではない。

あくまで芸術としての映画をである。

それまで兄から借金して撮った作品は全く売れていない。


で、この主人公は、兄の残した借金返済のために「殴られ屋」になるわけである。

もうほぼ全編、延々と殴られるシーンがひたすら続くわけである。

ただそれだけ?ということ無かれ。

ここからがこの映画の真骨頂なのである。


で、殴られている間、ずっとブツブツと名作と呼ばれる過去の映画作品の作品名、製作年、監督名をつぶやく。

そうやってひたすら耐え忍んでいるのだ。

涙が出る。

それほど映画への愛が溢れているのだ。


そう、この映画は、現在の商業主義に澱んでいる映画界を痛烈に皮肉っているのだ。

また、鬱々とした気持ちを吐き出すかのように、「映画は死に掛かっている」と街頭で無断演説をし、警察から追われるシーンもあるが、こんなことを声高に主張している。


「映画は昔、真に芸術であり、また真に娯楽でもあった」

「商業シネコン主義のクソクズ映画を作って、芸術映画を排斥している奴らは、恥を知れ!!」

拍手喝さいである。


物語は、兄が借金のトラブルで死んだときから急に動き始める。

兄はヤクザから約1254万円の借金をしていたのだ。

主人公は2週間以内の返済を迫られる。

1発1万円。

借金完済までに約1300発殴られる計算になる。

鬼気迫るという表現をはるかに超越した生々しさに満ち溢れている。

そして名作のタイトル・監督名・ワンシーンを挟んでは殴られるというシーンのオンパレード。


いったいこの残酷性は、何を訴えかけているのかといえば、彼は映画を作るために借金を背負い、殴られているこれはつまり、映画が彼を死の淵へと追い詰めている反面、映画が彼を助けているということなのである。

このジレンマというか、相反する二つのものの葛藤の中で、彼はひたすら芸術としての映画を愛し、そして求めてやまない、ということがいいたいのだと思う。

この場合、彼を追い詰める映画は「興行的作品」、救う映画を「芸術的インディーズ作品」と読みかえることができよう。

今、映画が置かれている危機的、いや末期的立場というものを、実は明確に、問題提起しているのだ。


この映画のヒロイン的存在の常盤貴子も、出番は少ないのだがさくっと来る演技を披露している。

女優常盤の何が好きになったかというと、チャラチャラとした商業的作品からは少し身を置き、実にインディーズ的な作品によく出るようになったからである。

え、あの人がこんな作品に出ているのですか?という、少し斜め上を行くセンスが凄くいい。

おそらく、根っからの役者なのだと思う。

以前からややその傾向はあった。

トラウマやレイプを扱った「真昼の月」にしても、駅売り夕刊紙、冤罪事件をテーマに据えた「タブロイド」にしても、あるいは「最後の恋」にしてもそういった兆候が伺えないこともない。

だから、少しも、すかしているな、このヤロウ...と嫌味に感じたりすることもまったくない。


西島も常盤も周知のごとく、テレビドラマを主体に、ごくごく商業主義的作品に出ていることはかなりあった。

「あすなろ白書」然り、「ビューティフル・ライフ」然り。

その二人が揃いも揃ってこの作品に出ていることが、実は凄く意味があると、自分は感じるのだ。


イヤイヤ、トンデモナイ作品に出会ってしまったものだ。

そして最後のエンドロールがまた超感激。


監督はイラン人。

あっぱれのひとことだ。


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「君は人のために死ねるか」 

作曲:遠藤実 作詞:杉良太郎 歌唱:杉良太郎 



迷曲である。

昭和独特の名曲だ。

平成の名曲「キャプテン・オブ・ザ・シップ」by長渕剛20世紀の双璧なのである。



とにかく、もうあっち側に行っているのだ。

初めて聞いたときの衝撃はメガトン級だったことは、あえて書くまでも無かろうか。

ごく真面目にやっていて、出来上がりもいいのだが、申し訳ないが笑いを堪えきれない。


とにかく時代劇特有のくどさが満載なのである。

とか何とかいいながら、実はこの曲は好き。


これは杉良太郎主演の刑事ドラマ「大捜査線」のEDテーマ。

杉良太郎が現代劇に挑戦したものだ。

が、内容は時代設定が変わっただけで、もろ時代劇まんま。

代わり映えはしないのだ。

ちょんまげが長髪に、着物がスーツに、刀がピストルなっただけなのだ。



作詞は杉良太郎自身で、作曲は国民栄誉賞作曲家の遠藤実氏。

「すきま風」とは作風が全く異なる。

この曲は杉さまがアリスの「チャンピオン」に触発されて、遠藤実氏に依頼して創ったといわれているそうだ。


あの世界観を表現したかったとのことだが、表現どころか、もう「チャンピオン」の世界観をとっくにぶち抜けており、異次元へと迷い込んでいるのではないのか?


歌もまた凄くて、杉良太郎節全開なのだ。

とにかくねちっこい。

演歌なのである。

クドくて、ねちっこくて、その上節回しは下品で、ノリノリの巻き舌で、ものすごい。

やりすぎ感は否めない。



さらにそれを必要以上に煽るような大げさなバンド演奏。

冒頭の語りも凄い。

どういう心がまえで聞けばいいというのか?

よく分からない。

取調室で説教をされている、いや、問い詰められているという感じか、そんな気分になる。


アレンジ的にはプログレのような変拍子の嵐、フリージャズ風のボーカル、いや、これは当時めっちゃ最先端を行っていたのでは?

さらに、台詞と歌とが混じるところはヒップホップやミクスチャーを髣髴させるではないか!


「君は人のために死ねるか~♪」と歌ったあとすぐに、「君は人のために死ねるか?」とドスを聞かせて語りかける。

この配分が絶妙。


もうここまでグチャグチャだともう手離しで最高なのである。

オンリーワンだ。



昨日一人の男が死んだ 国のため戦って黙って死んだ 

アイツは何の取り柄もない すかんぴんな若者だった 

しかしアイツは知っていた熱い涙を 

戦って死ぬ事をどうして死んだのかと聞かない 聞かない 

でもあいつの青春は何処へ 何処へ埋めてやればいい 

君は人のために死ねるか 

君は人のために死ねるか 

あいつの名はポリスメン 

許せない奴がいる 許せない事がある 

だから倒れても 倒れても 立ち上がる 立ち上がる 

俺の名前はポリスメン

ね、すごいとしかいいようがない(笑)。



まぁ、タイトルの「君は人のために死ねるか」からしてこんな歌ないでって感じ。



ちなみに、「すかんぴん」を「素寒貧」と書くことも知った。

意味は「何も持っていない貧乏人」のことらしい。






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一昔前は、夏の定番とか冬の定番とか言う曲があった。


自分的に冬の定番は山下達郎。

夏の定番ではない。

冬なのである。


「クリスマス・イブ」が有名だが、その他にも何となく冬を感じさせるものが多い。

例えば「メリー・ゴー・ラウンド」「悲しみのJUDY」「永遠に」「土曜日の恋人」「SOMEDAY」「黙想」「おやすみ」「MY SUGAR BABE」。


かなり無理があるとは思うのだが。


その他「ひととき」「僕の中の少年」「十字路」「ムーンライト」「シャンプー」は晩秋のイメージ。

「潮騒」「風の回廊」「あしおと」「ポケット・ミュージック」「メロディー、君の為に」「ネオ東京ラプソディー」「蒼氓」なんかは5月連休辺り。

「RAINY WALK」「マーマレードグッバイ」は梅雨前。


もろに夏モードの歌も多いし、それはそれで好きなのだ。

例えば夏全開って感じの「高気圧ガール」「踊ろよ、フィッシュ」「LOVE LAND,ISLAND」「RIDE ON TIME」「SPARKLE」など。


そのなかで「LOVE LAND,ISLAND」は凄く好き。

ハープのintroが始まり、それがやがてサンバのリズムになると本当にステップを踏みたくなる。


達郎独特のギターのカッテイングや伊藤広規氏の渋いスラップベース、故青山純氏の軽快なドラミング、そしてパーカッションに、達郎の一人多重コーラス。

土岐麻子さんの実父の英史氏のサックス。

美味しいアイテムがぎっしりとつまっている感じだ。


焼け付く石畳の彼方に 揺らめく逃げ水の中から 

燃えるようなステップに身を任せ 現れた人は 



もともと某ビールのCMソングとして書かれたものだとか。

ドラマ「ロング・ラブレター~漂流教室~」のエンディングテーマとして、2002年にリバイバルしたことがあったが、あの画像と歌も良くはまっていた。


しかしだ、もうアレから十年以上たってしまったんだよな。

リバイバルヒットしていた頃は2002年ワールドカップサッカー開幕の前だったもんね。


本当に時間は砂のようにさらっと流れてゆく。

いわゆるひとつの砂漠化だ。









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先日書いたフランスのタバコ「ジタン」についてだが、これはジョン・レノンが生前愛してやまなかったとか。


これは不覚にも知らなかった!!


あと、ジャン・レノ、Sゲンスブール、スラッシュ、ルパン三世、紅の豚(笑)も。


常盤貴子さんについてのアレコレは、聞けばどうやら公然の事実のようで、結構ネット内では有名な話っぽい。


まあ、常盤さんといえば、コーヒにハマってしまい、ついに自宅でコーヒーの木を栽培し始めたとか、びわの葉っぱを自分で乾燥させてお風呂に入れたりとか、古いミッション車が好きで、エンストして押しがけしたことがあるとか...。


まあこの手のエピソードにこと欠かないというか、何かと個性的な女優さんのようで、只者ではないなって感じ。

元カレがダウンタウンの松ちゃんとかってのもそうやし、旦那さんもちょいと個性的な人を選んでいるよなぁ。

ステキだと思う。



で、フランスサッカーの元キングであるジダンと一時違いであるこのタバコは、フランス製であるという先入観を差し引いても、なかなか洒落ているなというイメージがある。

さぞや高級品かなと。

見事なブルーを基調にしたタバコの箱もかなりおしゃれだし。

まるで、イタリアチームのユニフォームのように鮮やかである。

このブルーのことを、「ジタンブルー」ということもあるらしい。


が、意外なことに、母国ではいわゆるブルーカラーの代名詞的アイテムだとか。

ゴロワーズと双璧だそうだ。

日本で言えばエコー、しんせい、わかばな感じ。


一度興味本位で買った事があるが、まずエコーっぽく感じた。

で、両切り。

葉っぱが口に入りまくる。

なので一本も吸いきらないままで誰かにあげた記憶がある。

実際に、なかなかガツンと来るタバコのようで、ニコチン10ミリ、タールが0.6ミリ。

この葉っぱは、いわゆる発酵処理を伴っている「ブラック葉」であり、香りとか味とかは葉巻に近いそうだ。


まあ、自分には縁のないものだが、ジョンが愛していたというくだりだけは、なぜか充分にひっかかる(笑)。

ジョンの丸メガネにもいまだに憧れがあるし。

もう少し目が悪くなったら、まずはジョンのレイバン型のめがねと同じ型を、なんとかして買いたいもんだな、なんて思っている次第。



しかしエコーやわかば、ゴールデンバット、缶ピースなんかはどうも上手く(美味く?)吸えない。

あの独特な苦さや渋さ、辛さというものを全く受け付けないからだ。


近所の散髪屋さんでは終了後になぜかタバコとコーヒーをくれるサービスがあるのだが、なぜか選択肢が「缶ピース」と「わかば」だけ。

非常に複雑な思いを毎回感じるのだが、自分は仕方なく、毎回「わかば」の方をいただいている。


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最近、肩凝りがひどい。

一月から二月にかけては毎年こうだ。

季節の風物詩というか。


まあ、でもそれなりに、間接を動かしたり、腰痛予防運動を実践したり、気分転換を図ったり、こまめに務めている。


去年はこんな状態を放置し、で、やがて腰の関節までが硬くなってしまい、花粉症シーズン到来を告げる派手なくしゃみ一発で、人生初のギックリ腰になり、往生したものである。


あのときの痛みや苦悩は忘れられない。

いや、忘れてはならないものだ。

今年はそれも、十二分に踏まえねばならない。





水溜りがあったとして、そこに雨が降り注いだとして、やがて水溜りは満杯になり水は溢れ出してゆく。


何が言いたいのかといえば、とりあえずPC内蔵のハードディスクの容量が大変怪しいということなのだ。

というか、もうすでに不具合が起きまくっている。

ソフトの起動が重過ぎるのだ。

これでクラッシュなんかしたら元も子もない、もとい、泣きっ面に蜂である。


なので、外付けハードディスクを始めて起動させてみた。

いや、以前に購入して、接続も認識も初期化もすんでいるのだが、何となく信用がならなくて、全く触らずに手付かずのまんま放置していたのだ。

せっかくバックアップしたが、そのデーターが実はボロボロとかはショックが大きすぎる。


しかしここは正念場だと腹をくくり、とりあえず壊れてもいいものからお試し的にバックアップを取ってみた。


が、なんら問題はない。

当たり前か。

なんだ!という感じである。

PCの処理速度だけでなく、心も頭も相当軽くなった。


ところで、今のPCのハードディスクの使用分の大半は、自作曲の音楽データーが占めている。

というか、それがなければスカスカになろうかと。


さてさて自作曲は、おおよそこれで完成だ!!という最終的マスタリングを施した「final」 mixヴァージョンについては、wav aiffそれからmp3と、3つのファイル形式にしてそれぞれを保存している。

さらに、マスタリングを施す前段階のいわゆる「2-mix」も「naked」として、基本的にはwav、場合によってはwavとaiffの2形式で保存している。

場合によっては同じ曲でも最終マスタリング違いがあったりして、それぞれ「mix1」「mix2」などと名づけられている。

ひどい時には「mix5」なんてのもある。

この場合はすべてのバージョンがWav形式での保存である。

また、rmというファイルも何故かある。

いつ作ったのか記憶が定かではない。


そして、いろんなところに送付したものや、HP、視聴サイトなんかにアップした断片、要するに触りだけ聴かせるたぐいのものまで何十曲もあるし、プリプロ段階の録音を待つ曲なんてのも多数ある。

これらはほとんどがmp3のみだ。


さらにその上、すべてではないのだが、各楽曲の、各トラックごとの膨大な録音内容というものが残っていることさえある。

この場合の各トラックとは曲によって大なり小なりだが、多いときには1曲につき30トラック分ほどある。

これらは基本的に全てが非圧縮保存であり、つまりwavもしくはaiffを使用。

もはや「4トラックカセットMTR」や「8トラックハードディスクMTR」の時代ではないのだ!


自らの脳内が、ほんの少しだけ混乱してきたので、頭の整理をしてみたくなってきた(笑)。


要するに、完成楽曲1曲について「naked」、「final」があり、「naked」はwavかaiff、もしくは双方で保存、「final」は、フツウは1バージョンだけをwav、aiff、mp3で保存、場合によっては複数バージョンがあることもあり、それはwavのみで保存されている。

さらに何曲かについてはrmとかいうファイルで保存されていたりもするし、完成型に至るまでの膨大なるデーターもwav形式もしくはaiff形式、あるいはmp3形式いずれかで夥しいほど残されている。


そういうことなのだなぁ

これではすぐにハードディスクがパンパンになって当然。

ちなみに、この外付けは2TBだが、いずれは満杯になるんだろうか。

外付けハードディスクの二段重ねとかになるのかもしれない。


この外付け内のものを、例えばCD-Rなんかにバックアップを取るとかは全くと言っていいほど考えていない。

そんなことを考えたら、半無限ループ的なジレンマに見事に陥り、やがて発狂しそうだからである。

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