日本シリーズがかなり面白い!
実はあまり期待していなかった。
何気に観始めたのだが、これが予測を裏切り、野球の醍醐味を凝縮したような展開がこれでもかと続き、本当にワクワクしている。
自分は、どちらかというと「やや楽天目線」で観戦している気がするのだが、別にジャイアンツが勝っても良いのだ。
そんなことよりも試合自体がまことに面白い。
毎試合、非常にしまったゲーム展開であり、またその中にいろいろと細かいドラマがあるような印象を受け、そう、まるで漫画の「ドカベン」のようなのである(笑)。
ある意味、最終的にどちらが優勝するのかがまったく読めない。
だから面白いのかもしれないなと思う。
こういう展開は子供の頃見た「西武VS巨人」(1983年)のようであり、1992年の「西武VSヤクルト」のようでもある。
この二つの日本シリーズは、もう本当に、本当に面白かったので、今でも胸にしっかりと残っている。
さてさて、最近は新しい楽曲を作って、それを録音することがかなり少なくなってきた。
もっぱら既存曲のリメイキングなぞに時間を割いている。
もちろんベーシックトラックは完成しているものもあるのだが、それらはメモリーカードの中に眠っている。
果たして、いつになればこれらの録音に取り掛かれるのだろうか??
皆目見当もつかない(笑)。
今なんとか2曲のプロジェクトを進行させていて、これらはどちらもまた、「暗い系」な曲である(笑)。
自分の曲調は、どんなに頑張ってみても、明るくウキウキする類のものには、決してならないようだ。
太陽のまったく届かない深海の中から、上に向かってゆっくりと浮上し、光が見え始めるところまで行った瞬間、そこから勢いをつけて水面へと向かう..「nocturne」はそんなイメージの楽曲。
アレンジもそうだが、もっぱらコード進行と転調でシンプルに表現した。
転調も、いわゆる「TK」みたく、芝居がかった大げさなものにならないように、ある程度の自然感を残したものにした。
ワウを効かせたギターとファンクっぽいベースラインが肝。
ファンクのベースは2小節単位のリフとかが多いが、ああいう感じをイメージしながら作り上げて、音色的にはかなり低音域をブーストさせている。
ただコンプ/リミッター処理についてはかなり入念に施しているつもりだ。
低音域におけるキックとベースの住み分けという面で、自分はより低音部をベースが、やや高音域をキックが担うというアレンジが好きだ。
キックは「ズドン」と来るよりも「ボコン、バカン」と来る感じの音が多い。
打ち込みでキックを作ることが多いが、これはチューニングをやや軽めにしている。
ただ軽くなりすぎると迫力がなくなるので程度はあくまでも「やや軽め」。
あとはEQ操作でフォローしている。
63ヘルツ辺りを上げるとベースの低音域の音圧が増し、100~200辺りを上げるとキックの高音域の音圧が増すことを発見してからはそのセッテイングに固執している。
このセットでのアンサンブルが、自分的にはすごく心地良い。
コードバッキングは、フェンダーローズのサンプルを加工して作り上げたキーボードメイン。
そこに控えめなCP-70のオブリガード、シンセストリングス、パッド類、シンセブラスセクションを重ねた。
「衛星都市」はミディアムスローな流れの中に、煌びやかな世界がめまぐるしく展開するような曲。
やや地味な万華鏡のような感じ、あるいは夕方の南国の風景を魚眼レンズで一通り見たようなイメージ。
最近、自分の中では定番のシンセのホルンセクションを、夕暮れの切なさを表す要素として添付している。
アレンジはこれもシンプル。
アコースティックギターのシャカシャカしたカッテイングと、デジタルピアノのコードバッキングがメインで、そこに色々な音色のシンセサイザーやキーボード、エレキギター類がさりげなく絡んでくる。
打ち込みのCongaと生のカホンをリズムの抑えとして重ねている。
ベースはリッケンバッカー4003を使ってはいるが、ゴリゴリさせず、あえて地味で柔らかい音色に改造した。
コーラスとディレイを試行錯誤しながら後掛けしたものだ。
後掛けのリーバブは、劇的に音が変わる瞬間を本当に楽しめるものなのだが、使い続けているうちに、ついつい掛け過ぎというものに対して鈍感になってしまうのが難点だと思う。
まだ足りないのではないのか?と思ってしまうのだ。
実はちょうどいいなと思ったときには、ほぼ掛け過ぎている事が多く、CDに焼いて再生してみると、まるでもう「小ぶりの温泉の中」なのである(笑)。
音の芯が殆ど喪失されていてガッカリすることこの上ない。
かなり神経を尖らせて目盛りを一つずつ上げて行くのだが、迷ったときには思い切ってゼロに戻り、そしてまた掛け直して行く。
これの繰り返しだ。
ちょっと足りないかな程度で寸止めさせるのが自分なりの基準ではあるが、リスナーそれぞれの主観によって、その印象は右にも左にも揺れるんだろうなぁ。
自分がこれだと思ったものを迷わず提示できる姿勢を、やはり大切にしたいなとは思うが。