ヘビとカメとゾウ

読んだ本の感想とか、日々の雑記とか。

ダイエーは「デパート」だった。

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photo by army.arch

 

数日前ですが、「ダイエーの屋号が消滅」の記事を読みました。


ダイエーの屋号は消滅へ、イオンが完全子会社化し早期再生を図る | Reuters

 

もう私の生活圏からはダイエーはとうの昔に無くなってしまいましたが、この記事を読んでよく母に連れられて行ったことを思い出しました。私の地域のダイエーは、5階建て+屋上で、縦長のこじんまりしたビル。大きな通りに面していたこともあって、それなりに盛っていた記憶があります。

 

ダイエーには、私の好きなモノがなんでもありました。本屋、オモチャ屋、軽食、ゲームセンター…。
母の買物のついでに、本屋では少年マンガを立ち読みし、オモチャ屋では新作のプラモデルをチェックし、スガキヤでラーメンやソフトクリームをおやつに食べ、そしてゲームセンターで軽く遊ぶ。

 

「ゲームセンター」はどちらかと言えば「ゲームコーナー」です。「パックマン」や「マリオブラザーズ」のようなビデオゲームは数台。後は銀玉を弾いて穴に入れるパチンコとか、タイミング良くボタンを押して頂上を目指す山登りゲームとか。今日びのアミューズメントとは似ても似つかない、かわいいものでした。後年、当時大人気だったファミコンゲームを100円10分でプレイできるゲーム機が登場した時は、なかなかの衝撃でした(確かスーパーマリオだったと思う)。

 

今思い返すと業態としてはスーパーだったのでしょうか。でもダイエーは私の中では「デパート」でした。食料品を売るスーパーと、都市部で高級品を売る百貨店の中間にある、子どもの欲しいものが何でもある「デパート」。まだデパートを謳って営業しているショッピングセンターも全国的にはあるのでしょうが、私の周りではあまり使わなくなった言葉、「デパート」。ダイエーが私の中の最後の「デパート」でした。

 

イトーヨーカドーやイオンモールが全盛のこの時代。郊外にある大型ショッピングモールも洗練されていて楽しいのですが、あの昭和の雑然とした空気が次第に無くなっていくのもまた、寂しいものです(しみじみ)。