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土井たか子氏死去 県内関係者「沖縄に深い思い」

琉球新報 9月29日(月)9時48分配信

 元社民党党首の土井たか子氏の訃報を受け、土井氏とつながりが深かった元国会議員ら県内の関係者からは「日本の平和にとって大きな損失だ」「沖縄への思い入れも深い方で、残念でならない」と悲しみの声が聞かれた。
 自民党の新憲法草案が出された2005年、土井氏と逐条反応をまとめた照屋寛徳衆院議員は「土井さんは憲法学者でもあり、復帰前は憲法が適用されず、復帰後も憲法の精神が生かされない沖縄に強い思い入れがあった」と振り返る。米軍普天間飛行場の移設問題も気に掛けていた。「『辺野古の美ら海にヘリ基地はいらない』と色紙に書いてもらった。土井さんの思いを引き受けて頑張るほかない」と声を落とした。
 復帰前の沖縄で土井氏と初めて出会い、国政進出を支えてもらったという元参院議員の山内徳信氏は「憲法をしっかり守り、実践するという平和への揺るぎない理念を持っていた。土井さんの平和への思いは、勇気と希望を与えてくれた。平和の巨星が落ちたことは、日本、世界の平和勢力にとって大きな損失であり、大変残念だ」と惜しんだ。
 旧社会党時代から親交がある元沖縄開発庁長官の上原康助氏は「基地問題や集団的自衛権などで揺るがされている憲法の問題に対し、平和のリーダーとしてまだまだ問題提起をしてほしかった。それが聞けなくなってしまったのは大変惜しいことだ。沖縄にも思い入れの深い方であり、残念でならない。心からご冥福を祈りたい」としのんだ。
 土井氏に副知事から衆院議員へ出馬する後押しをもらったという前沖縄市長の東門美津子氏は「沖縄から初の女性国会議員として土井さんから手取り足取り教えてもらった。女性の政治家、一人の人として本当に尊敬する人を失ってしまった。さみしさでいっぱい」と声を詰まらせた。

琉球新報社

最終更新:9月29日(月)9時49分

琉球新報

 

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