東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 政治 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【政治】

土井たか子氏 死去 元衆院議長、護憲貫く

写真

 元社民党党首で女性初の衆院議長を務めた土井(どい)たか子(こ)(本名多賀子(たかこ))氏が二十日、肺炎のため兵庫県内の病院で死去した。八十五歳。神戸市出身。自宅は非公表。葬儀・告別式は近親者で済ませた。社民党が二十八日、発表した。党は後日、お別れの会かしのぶ会を開く予定。

 同志社大大学院修了。憲法学者から政界に転じ一九六九年から衆院選に十二回連続で当選し、護憲の旗を掲げ続けた。

 八六年に当時の社会党が衆院選で惨敗し、石橋政嗣氏の後を継いで主要政党初の女性トップとなる第十代委員長に就任。「消費税」が争点となった八九年参院選で「マドンナ旋風」を巻き起こして勝利した。自民党中心の与党を参院過半数割れに追い込み、「山が動いた」の名文句を残した。

 九三年、社会党の非自民連立政権への参加に伴い、衆参両院を通じ初の女性議長に就任した。首相、最高裁長官を含めた「三権の長」としても女性初となった。

 社会党が社民党に名称変更した九六年、村山富市元首相から党首を継承。村山氏の現実路線から「女性、市民の政党」に転換を図った。二〇〇三年衆院選で惨敗した責任を取り党首を辞任した。

 社民党衆院議員だった辻元清美氏(現・民主党)の秘書給与詐欺事件に絡み、〇四年二月には元政策秘書が一審で有罪判決を受けた。〇五年の衆院選で落選、〇六年に社民党名誉党首に就任し、国政から退いた。その後、病気で療養していた。

 

この記事を印刷する

PR情報





おすすめサイト

ads by adingo