ライフハッカー編集部 - 生活,科学,脳 08:00 AM
楽しいことは「日常」にしない:人生を充実させる「習慣化」の秘訣
新しい習慣は66日間で身につきます。けれども、最初から楽しんでいる行動(しかも、自分のためになるもの)については、習慣化するような形で繰り返すのはやめたほうが良さそうです。南カリフォルニア大学で習慣をテーマに研究を行うWendy Wood教授は、「(習慣にしてしまうと)楽しみが薄れます」と言っています。
Wood教授は社会心理学が専門で、習慣が思考や感情、行動にもたらす影響について研究しています。同教授は、生活における楽しみは習慣化させないほうが良いと断言します。
行動傾向は、繰り返しによって強化されます。これに対して、感情は繰り返しによって弱まっていきます。つまり、アイスクリームを頻繁に食べれば食べるほど、その行為によって得られる喜びは薄れていくのです。哲学者らはこれを、習慣の「能動的要素」と「受動的要素」の違いだとしています。繰り返しによって行動傾向は強まりますが、それによって得られる感情は、習慣化すると弱くなるのです。
肝心なのは、心から楽しみにしている行為を、習慣になるような決まりきったパターンで繰り返さないことです。パターン化してしまうと、その行為から得られる喜びが減ってしまうでしょう。
では逆に、どのような行為が習慣化に向いているのでしょうか。Wood教授は、定期的なエクササイズや健康的な食生活、貯蓄といった必要性のある行為は習慣化するよう努めるべきだとアドバイスしています。
また、そういった行為をうまく習慣化するには、人生における大きな出来事と結びつけるのがベストだそうです。つまり、同氏の研究によれば、例えば引っ越しや結婚、就職して日課が変わった時など、生活に変化が生じた時が、習慣を変える最適なタイミングです。ついでに、脳をだまして良い習慣を身につける方法も良いかもしれません。
Habit Change is Easiest When People Move House or Undergo Some Life Transition|The Happiness Project
Mihir Patkar(原文/訳:遠藤康子/ガリレオ)
Photo by adifansnet.
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