『それは舞い散る桜のように』 _inmm.dllを使い、BGM音量が大きすぎる問題を解決する |
また逢おう、桜舞うこの丘で... ■それは舞い散る桜のように(BasiL) ブランド公式:http://www.basil-soft.jp/ 作品公式ミラー:http://www.geocities.co.jp/Bookend-Ango/8716/basil/menu.html 『それは舞い散る桜のように』(BasiL) 以前チラッと書いたことがあるかもしれませんが、私のエロゲデビュー作です。 このBasiLというブランドが実に因縁のブランドで。 2002年『それ散る』発売後にスタッフと社長の不和から解散し、西又葵・あごバリア・王雀孫らメインスタッフはNavelを立ち上げます。 その後2007年に突如活動を再開し、元BasiLとはほぼ全く別のスタッフによって『それ散る完全版』が製作・発売されました。 そして2010年以降、現在まで再び音沙汰無しの状況(実はつい先月、それ散るの生原画がこれまた突然オークションに公式に出品されるという事件はありましたが)です。 そんなわけで、『それ散る』は以下の4つ発売されています。 なお、私が持っているのは ②DVD-ROM版 ですので、以下はすべてDVD-ROM版での説明になります。 完全版はCD-DAを採用していないので、以下の方法は使えません。 ①CD-ROM初回版 ②DVD-ROM通常版 ③完全版(初回版) ④完全版(通常版) さて、この『それ散る』DVD版ですが、Windows7(x64)でも起動し、プレイも出来ます。 ただひとつ問題があって、BGMの音量がやたら大きくなって、キャラクターボイスが聞こえづらくなるんです。 設定とか弄ってみるものの、どうにもなりません。 同じPCにデュアルブートしたWindowsXPにそれ散るをインストールすると、問題なく音量も調節できるので、おそらくはOSの問題だと思うのですが… そもそもこのゲームは、BGMをCD-ROMから直接再生するCD-DAを採用していて、おそらくそのあたりでなにか互換性の問題があるのでしょう。 そこで先日、 _inmm.dll という神プログラムの存在を知ったので、今回はコレを使って、BGMの音量問題を解決したいと思います。 参考までに私のPC環境。1年半ほど前に初自作に挑戦した自作機です。 ・OS :(Microsoft)Windows7 HomePremium 64bit DSP ・CPU:(Intel) Corei5-2500K BOX ・GPU:(CPU内蔵) Intel HD Graphics 3000 ・S/C:(---)--None-- 【手順】 大まかに、以下のような流れで操作を行います。 最低限、プログラムのインストールや、エクスプローラによるファイル操作が出来る前提で行きます。 1、ゲームのインストール 2、リッピングによるMP3ファイルの作成 3、MP3ファイルの移動 4、_inmm.dllのインストール 5、_inmm.dllによるパッチ 6、_inmm.dllによる.iniファイルの作成 7、MP3ファイルの音量調節 【1、ゲームのインストール】 まずはいつもどおり、PCの光学ドライブにゲームディスクを挿入し、インストール作業を行います。 それ散るDVD版はゲームディスクが2枚ありますが、インストールで使用するのは「InstallDisc」です。 「GameDisc」にはBGMが入っているので、ゲームをプレイする際には「GameDisc」を光学ドライブに挿入しないとBGMは再生されません。 無事ゲームがインストールできたら、 解凍して.exeファイルを実行するだけでOKな親切設計です。 【2014/09/27 追記】 BasiL公式サイト(InternetArchivで見る)が消滅しているようです。 関連する修正パッチの入手先を探してみました。 なお、『それ散る完全版』以外は、2002年当時のBasiLから配布されていたものと、2007年の新生BasiLから配布されたもの、2種類のパッチがあります。恐らく中身はまったく同じものなのではないかと思います。 『それは舞い散る桜のように 完全版』 ●Vista64bit版 修正ファイル(ver1.01β (5.2MB)) Patch1.0.1b.lzh(MD5:8B08E826AE3385318F56B5D20DB24B4C) ⇒りぺあ から入手可能 ●初回限定版 修正ファイル(ver1.01 (35.2MB)) sorechiru_kanzen_ver1.0.1.lzh(MD5:6481FCA3BA8B7133CFE31430D8509B40) ⇒りぺあ、Holyseal、つんでれみらー、リディストリビューション、すえぞう、XES から入手可能 『それは舞い散る桜のように (DVD-ROM版)』 ●ver1.01 (2.66MB) sore_dvd.zip(MD5:A514422D2389F7E72A90FF9FC5C1FE25) sore_dvd.lzh (MD5:678B4285ADA05BF3BCAFE9EBCD22D322) ⇒InternetArchiv から入手可能 『それは舞い散る桜のように (初回限定版)』 ●ver1.01 (2.66MB) sore_lim.zip(MD5:) sore_lim.lzh(MD5:58DADB5E32133D534FE0C9CAB362542F) ⇒見つけることができませんでした。情報募集。 『21 -TwoOne-』 ●ver1.01 (161k) 21update.zip(MD5:) 21update.exe(MD5:041838920CB79BE516DB7686CA0FDFE0) ⇒見つけることができませんでした。情報募集。 『BLESS』 ●ver1.01 (270k) bless_02.zip(MD5:) bless_support02.exe(MD5:5F0A873C1BEC6E1B39415B1CA3B06EDD) ⇒見つけることができませんでした。情報募集。 この状態で「GameDisc」を挿入せずにゲームを起動すると、冒頭のbelovedの口笛が再生されます。 なんだ問題ねーじゃん!と思うかもしれませんが、続く商店街のシーン、山彦の立ち絵が出るタイミングではしっかり無音に… 一方、「GameDisc」を挿入すると、BGMは再生されるものの、最初に書いたように、BGMの音量が大きすぎてキャラクターの声が聞き取れません。。 【2、リッピングによるMP3ファイルの作成】 そもそも今回利用する _inmm.dll は、本来CDから再生するはずのBGMを、PCに保存しているMP3などの音楽ファイルで代用しよう、というプログラムです。 これを利用すれば、わざわざ毎回ゲームディスクを光学ドライブに挿入する手間が省けるので、音量問題の解決以外にもメリットがあります。 さて、そのためにはまず、「GameDisc」からMP3音楽ファイルを作成する必要があります。 iTunesや、その他のリッピングソフトを用いても一向に構いませんが、今回はWindows標準搭載の「WindowsMediaPlayer」を使います。 まず、スタート→全てのプログラム からWindowsMediaPlayerを起動。 次に、光学ドライブにそれ散るの「GameDisc」を挿入し、音楽の取り込みを行います。 画像はWindowsMediaPlayer12です。 取り込みの設定→形式→MP3を選択。 取り込みの設定→音質→128kbpsを選択。 音質はどれでもかまいません。数字が大きいほど高音質です。 ちなみに、(画面上部)ツール→オプション→「音楽の取り込み」タブからも設定可能です。 (※画面上部に「ツール」がない場合は、キーボードのAltキーを押すと出てきます) 「ファイル名(N)」をクリックし、ファイル名の設定で「トラック番号」にチェックを入れておくと、後々便利です(初期設定でチェックが入っているはず)。 設定が済んだら、「OK」をクリックして始めの画面に戻り、「CDの取り込み」をクリックしてコピーを開始してください。 このとき、MP3ファイルにコピー防止(DRM)を付加するかどうか聞かれますが、「コピー防止を追加しない」「すべての責任を負うことを理解」にチェックを入れ、OKをクリックすると、コピーが始まります。 【3、MP3ファイルの移動】 全てコピーが終わったら次に、作成されたMP3ファイルをゲームのインストールフォルダに移動します。 ゲームインストール時にインストール先を変更していなければ、以下の場所にゲームがインストールされているはず。 C:\Program Files (x86)\BasiL\それは舞い散る桜のように(Windows7 64bit版の場合) C:\Program Files\BasiL\それは舞い散る桜のように(Windows7 32bit版の場合) スタート→コンピュータ→ローカルディスク(C:)→ProgramFiles(x86)→BasiL→それは舞い散る桜のように と進んでください。 そこで、新しいフォルダを作成し、「bgm」と名前をつけます。 (この画像では、ゲームのインストール先をD:\Game\BasiL\それは舞い散る桜のように に変更しています) この「bgm」フォルダに、先ほどWindowsMediaPlayerで作成したMP3ファイルを移動します。 WindowsMediaPlayerで作成した音楽ファイルは、おそらく スタート→ミュージック→Basil→それは舞い散る桜のように あたりに保存されているはず。 詳しい場所は、WindowsMediaPlayerの (画面上部)ツール→オプション→「音楽の取り込み」タブ→取り込んだ音楽を保存する場所 で確認できます。 この画像の設定では、スタート→ローカルディスク(D:)→Document Files→Music→Basil→それは舞い散る桜のように に保存されています。 この22曲のMP3ファイルをすべて、今回作成した「bgm」フォルダに移動してください。 【4、_inmm.dllのインストール】 いよいよ_inmm.dllをインストールします。 こちらのサイトから _inmm.dll Ver. 2.38 (287KB) 2006/04/08 をダウンロードしてください。 ◆_inmm.dllのホームページ http://www.geocities.co.jp/Playtown-Domino/8282/ 【参考】◇鬼畜王ランスをwindows7にインストールしてみた(改)- 日々の雑分 次に、DLした.zipファイルを解凍。 解凍ソフトを持っていなければ、「_inmm238-installer.zip」を右クリック→すべて展開 でOK. 解凍されて出来た「_inmm238.exe」をダブルクリックし、実行します。 インストール先等、すべてデフォルトのままでかまいません。 インストールが完了したら、早速起動してみましょう。 スタート→すべてのプログラム→_inmm.dll→_inmm.dllのセットアップ から起動できます。 「再生方法」タブで、MP3の項目が「DirectShow」に設定されていることを確認します(デフォルトでそうなっているはず)。 (DirectShowを使うには、DirectXが必要です。エロゲーマーならインストールされているでしょうが、必要に応じてココから最新版に更新しておきましょう) 【5、_inmm.dllによるパッチ】 そのまま続けて、今度は「パッチ」タブをクリック。 グループ から「BasiL」、タイトル から「それは舞い散る桜のように DVD-ROM版」を選択し、「実行」をクリック。 自動的にゲームのインストール先を検出し、_inmm.dllが利用できるようにゲームファイルを書き換えてくれます。 【6、_inmm.dllによる.iniファイルの作成】 _inmm.dllの導入もいよいよ大詰めです。 ここでは、_inmm.dllを使う時にどのMP3ファイルを流すのかという設定ファイル(.iniファイル)を、簡単な手順で作成することが出来るようになっています。 「_inmm.ini」タブをクリックしてください。 次に、先ほどゲームのインストールフォルダに作成し、MP3ファイルを入れた「bgm」フォルダを並べて開きます。 そして、MP3ファイルを、CDのトラックの順番に、ひとつづつ「_inmm.dll セットアップ」のウィンドウに、マウスでドラッグ&ドロップしていきます。 (WindowsMediaPlayerの設定で、トラック番号をファイル名に入れるように設定したのは、ここで順番が分かりやすいようにするためです) 順番を間違えると、おそらくゲーム中で、本来とは違う間違った曲が再生されることになってしまうので、きちんと曲順を確認し、順番にドラッグ&ドロップしてください。 すべての曲(それ散るの場合22曲)をドラッグ&ドロップしたら、「保存」ボタンをクリック。 _inmm.iniファイルを、ゲームのインストールフォルダに保存します。 名前を変更したりせず、そのまま「保存」をクリック。 ゲームのインストールフォルダに「_inmm.ini」が作成されました。 さて、これで_inmm.dllの設定は完了です。 「GameDisc」を光学ドライブから出した後にゲームを起動し、ディスクを入れていなくてもBGMが再生されるかどうか確認しましょう。 「GameDisc」が入っていない状態で、ゲーム冒頭、山彦の立ち絵が出た時点できちんとBGMが再生されていれば、_inmm.dllの導入に成功です。 なお、「GameDisc」を挿入していない状態で、スタートメニュー(あるいはデスクトップのショートカット)からゲームを起動すると、以下のようなエラーが出ます。 これは無視して「続行」をクリックすることで、ゲームをプレイすることが出来ます。 >FullEffectDebugWindow: Effect.exe - ディスクがありません >ドライブにディスクがありません。ディスクをドライブ E: に挿入してください。 【7、MP3ファイルの音量調節】 ただ、この時点では、まだBGMの音量は大きすぎるまま。 単に、「GameDisc」を挿入しなくてもBGMが再生されるようになっただけです。 私の環境では、BGMの音量調節が可能になったものの、BGMの曲が切り替わると、元通りまたBGMの音量が大きくなる…という状態でした。 (CDのバーを触ることでBGMの音量を調節できる…のだが、曲が切り替わると、また音量が大きくなってしまう) そこで、最後に仕上げとして、「MP3Gain」というフリーソフトを用いて、MP3ファイルの音量を少し小さく調節してやることにします。 ◆MP3Gain - Vectorソフトライブラリ http://www.vector.co.jp/soft/winnt/art/se492947.html Vectorからダウンロードします。 ダウンロードボタンが2つありますが、下はヘルプファイルなので不要。上の「mp3gain-win-1_2_5.exe」をダウンロードしてください。 インストールは英語ですが、特段変わった設定項目もないので、迷うことはありません。 日本語で利用できるように、Language files→Japanese にチェックを入れておきましょう。 インストール方式を「Custom」にすることで、言語ファイル導入の設定ができるようになります。 インストール先も任意に設定できます。デフォルトのままでも一向に問題ありません。 インストール完了。 インストールが完了したら、早速「MP3Gain」を起動してみましょう。 すでに日本語化されているはずなので、そのまま「フォルダの追加」をクリック。 フォルダ選択のダイアログが出るので、ゲームのインストールフォルダに作成し、中にMP3ファイルを入れた「bgm」フォルダを選択、OK. ウィンドウに(今回は22曲の)MP3ファイルが表示されましたね。 次に、「トラック分析」ボタンの右にある▼から、「アルバム分析」をクリック。 続けて「アルバム分析」ボタンをクリックすると、なにやらMP3ファイルを分析してくれます。 詳しくはこちらのサイト様とか参考に。 ぶっちゃけ自分も細かいところはよく分かってませんが、まぁ使えたので結果オーライ。 【参考】◇MP3GainでMP3ファイルの音量調節 - PC DE MUSIC あとは「目標"標準"音量」を設定するだけ。 デフォルトでは89.0dbに設定されていますが、試しにこの設定で変換してゲームをプレイしてみたところ、まだ少しBGMの音量が大きいように感じました。 そこで、今回は「目標"標準"音量」を84.0dbに設定します。 最後に「トラックゲイン」ボタンをクリック。 ほんの数秒で音量調節が完了します。 これで全ての手順が終了しました。 あとは実際にゲームをプレイしてみて、BGMの音量が大きいと感じれば「目標"標準"音量」を下げてもう一度「トラックゲイン」…といったような感じで、自分好みに調整するだけ。 一度音量を減らしたファイルを、「もうすこし小さくしたいな」と再変換することも出来るようなので、自分好みの音量をトライアンドエラーで探してもらえれば、と思います。
|
この記事に対するコメント |
この記事に対するコメントの投稿 |
この記事に対するトラックバック |
トラックバックURL
→http://bartlettjp.blog133.fc2.com/tb.php/413-7cbc78e6 この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー) |
Author:Emmett
【生態】
エメット。
近畿圏に生息、ついにティーンエイジャーを卒業してしまった男。
【趣味嗜好】
オタク、Keyファン。
最近初自作に挑戦。
これで『Rewrite』もサックサク!
詳しくはココ